梶原秀明前市議の過去ページ
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3月議会報告(2005年4月)

定例議会が3月24日に閉会しました。焦点のひとつだった敬老祝金は、すべての議員が市長提案に反対しましたが、新政会と公明党などが、市長案をほんのわずか修正しただけのものを提出し、これを賛成多数で可決し、祝金の大幅削減が強行されました。85歳以下については一律2万円にするという削減です。市長提案は、現在の支給水準の59%に削減するものでしたが、新政会・公明党などの修正案は、それを63%に削減するもので、わずか4%修正したものだったわけです。

今度の市議会では蕨の予算を審議したわけですが、駅西口の大型開発にいよいよ踏み出そうとする、それに必要な税金を確保するために、今回の敬老祝金など、市民への福祉サービスなどを削ろうとする予算であることがはっきりとしてきました。まもなく田中市長の任期は30年をむかえます。全国でも珍しいこれほどの長期政権、自分の言うことを聞くイエスマンばかりを部長や次長に押し上げる不公平な役所の人事も指摘されています。田中市長の独断的な市政が運営されている中で、来年からの都市計画税の値上げ、再来年から国民健康保険税と公共料金の値上げなどをしようという、行政改革プランを検討していることは重大です。

日本共産党は、この3月議会で、市長の予算の組み替えを求めて論戦を行いました。不要不急の大型開発をやめれば、福祉や教育などを充実するお金は生み出すことができることを示しました。1つ目は、市の収入を低めに見積もっていることです。政府の計画で蕨市の収入を計算すると、予算よりも3億円多くなることを示し一般質問で質したところ、市当局は考え方はそのとおりだと答弁しています。市は、年度当初は収入を低めに見積もって、年度末にお金が余ると、駅前開発のための基金に積みたてることを4年連続で行い、この3月には1億円のお金を積み立てました。その結果、いま駅前開発基金は2億5千万円になっています。さらに無謀な開発計画である中央第一区画整理事業のため、今度の予算では約6千万円の土地購入を計上しています。これらを合計した約6億2千万円が税金の無駄遣いであることを私たちは指摘しているところです。

不要不急の大型開発を凍結することで、6億2千万円のお金をくらしや福祉や教育のために使えるのです。たとえば、敬老祝金を改悪前に戻すのに約2千8百万円、福祉入浴券の無料を続けるために約8百万円、遅れがひどい錦町の区画整理のために約1億5千万円、北小学校の改修は終わりましたが、建築後40年近く経過している東小学校などの対震度診断をするのに約1千万円、保育園の待機児童を出さないために保育師を二人採用するために約8百万円、遅れている公園整備に5百万円、道路の補修に2千9百万円など、ふりむけることができるのです。


田中市長は広報わらびなどで、市の財政が厳しいことをことさら強調し、市民へ負担を押しつける世論作りをしようとしています。その一方で、駅前などの大型開発を進めるお金はしっかり用意している、年度末にお金が余ると真っ先にそこにお金を注ぐ、こういうことはできるだけ隠そうとしています。本来民間企業が実施すべきマンション建設などになぜ市がお金を出すのか、今後の市政の大問題です。

日本共産党、梶原は、ひきつづき、わらび市政の問題点を明らかにして、解決の方向を考えてまいります。応援をよろしくお願いします。

そして「しんぶん赤旗」のご購読もお願いします。しんぶん赤旗は、社会の仕組みがわかりやすく、読みやすいと好評を頂いています。国会では政府予算案が自民党・公明党のみの賛成で成立しましたが、定率減税の半減、年金保険料の毎年の値上げ、介護保険の施設利用での自己負担強化、障害者の自己負担強化、など問題だらけです。大企業を優遇し、庶民をいじめる、自民・公明の政治に反対の論陣を張っているのがしんぶん赤旗です。消費税増税と憲法改悪を民主党と自民党が競い合っている状況で、くらしと平和を守るジャーナリズム、新聞赤旗をぜひお読みください。毎週1回、市政報告として日本共産党蕨市委員会が発行するニュースもおりこんでいます。