1600人の参加で大盛況。農民のたたかいを感動的に描く。映画「草の乱」上映会。市民会館有料イベントとしては最大規模(2005年6月)
かじわら議員も実行委員をつとめた映画「草の乱」上映会が、6月18日市民会館大ホールで行われ、1600人の市民が鑑賞しました(主催、蕨・映画「草の乱」をみる会実行委員会、東顕会長)。
「草の乱」のモデルになった秩父事件は、120年前の1884年11月1日、埼玉県秩父郡下吉田村(現秩父市吉田)椋神社に集まった農民が蜂起したもの。当時の世界的な不況の元での生糸暴落による養蚕農家の困窮、軍備増強をいそぐ明治政府の増税政治、極端な高利貸しの横行に対抗するため、やむなく立ち上がった人々を描いています。
映画は市民が支えて作られたことでも有名。独立プロ神山征二郎監督の企画のもと、制作費4億5千万円のほぼすべては、全国からの、1000円から数百万円の市民の出資でまかなわれ、とりわけ舞台となる埼玉県内からの協力が大きい。8千人のエキストラは弁当だけの手当で参加、子役はすべて地元秩父の子供たちです。
蕨の実行委員会は、2月5日に会を結成後、7回にわたる会議で準備を進めてきました。3月27日には、チケットの普及のための試写会、5月14日には、プレ企画として神山監督を招き、映画と秩父事件の講演会を行い、それぞれ約60名の市民が参加、上映会の成功をめざしました。
上映会当日は、早朝からボランティアのみなさんにより会場内外の準備を行い、上映1時間前には、受付に行列ができました。上映は朝10時半から夜9時まで4回行われ、主催者の東会長が、「秩父事件に代表される自由民権運動は日本の民主主義の原点。映画は史実にもとづいて農民のたたかいを感動的に描いています」とあいさつしました。実行委員会では感想文を募り、30名の方から次のような感想が寄せられました。「とても感動しました。ほんの120年前に農民のためにすべてをなげうった人がいたなんて」。「音楽が新鮮でよかった」。「この映画を見て勇気をもらいました。だまっていてはダメ、みんなで手をつなぐ必要がある」。「秩父出身ですが事件の知識は希薄でした。このような歴史があることに誇りをもちます(33歳女性)」。「今の状況と似ている中で秩父の人たちが勇気をもって行動した。すばらしい」。
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