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市政検証委員会の報告が出されました - 前市長の失政と、意思決定過程の形骸化が明らかにされる(5月16日)

頼高英雄市長は、長期政権からのしがらみから脱却するとして、市役所内に市政検証委員会を設置し議論を重ねてきました。その結果が5月16日に公開されました。→(市役所にリンク)報告書

市政検証委員会は、頼高市長自身が委員長となり、各部長の参加で、昨年8月から今年4月まで、計10回の会議を行なってきました。ここではその概要を紹介します。

管理職の数

職員の数が減っているのに管理職が増え、職員の士気低下や組織の硬直化を招いているとしています。今後は、あいまいな管理職を減らし、指揮・決裁系統を簡素化するとしています。

土地開発公社

07年3月末現在で土地開発公社が所有する土地の簿価は77億6809万円となり、「塩漬け土地」を多く抱えています。バブル時代に多くの土地を取得したことについて、「当時の判断の見通しの甘さを指摘されてもやむを得ない」とし、今後は、公社の廃止も視野に入れて検討していくとしています。

公共施設の維持管理

蕨市には総床面積15万平方メートルの施設があり、「現在の施設の総量を維持するのは非常に困難」としています。今後は、優先度を見定め「施設全体の総量の削減をめざした再整備・再構築を進める」としています。

駅西口再開発事業、中央第1区画整理事業

駅西口再開発について、「公共施設のあり方という観点から、駅前の位置づけも含め、より慎重な検討が必要だった」としています。中央第一区画整理については「財政見通しがほとんどないまま現在に至っている」と厳しく見ています。

背景に意思決定過程の形骸化

検証委員会は、以上の事態に至った背景として次のように述べています。「市職員の間でそれなりの問題意識があったが、それらが政策の意思決定過程に反映されなかった。部長会議も形骸化し、議論がつくされ」なかった。

検証委員会報告への梶原市議コメント

前市長を支えてきた部長多数も加わって検討された報告だけに説得力があり、頼高市長のリーダーシップが大きい。前市長が進めた大型開発が、市財政を厳しくした重要な原因であることを明らかにしており、評価できる。前市政では残念ながら共産党だけが、大型開発の弊害を議会で指摘し、反対の論陣を張ってきた。大型開発に賛成し続けてきた会派や議員には、反省をしていただきい。

今の厳しい財政状況と、前市政の負の遺産の中で、今後の市政運営は大変ですが、共産党市議団は積極的に改善提案も行なっていきます。