梶原秀明前市議の過去ページ
議会基本条例の研修会(7月26日)
市議会の全員が参加して、26日、標記の研修が行われました。講師は、全国市議会議長会事務局の元部長、加藤幸雄さんです。全国の議会を熟知した実務経験・保守性と、市民のための議会としての改革の必要性を説く革新性の両面を併せ持つ内容の講演でした。今後の蕨市の議会改革にいかせると考えた点、興味深い点を以下紹介します。
(1)議長も常任委員会委員もその任期は、行政のプロ・市の執行部と対峙するには、長くなければならない。基本は4年。常任委員は8年もあり。
(2)かつて革新自治体が多かった時は議会の討論も活発だったが、いまはさっぱりだ。討論はしっかりやるべき。
(3)議決事件の拡大に関しては、予算の大枠を議会で決議して、それを踏まえて行政が詳細の予算を立てるという考え方が、ふさわしい。また、基本構想と年次予算の間をつなぐ、長期計画と実施計画(3年計画)を議決事件に加えるのもよい。
(4)政策とは条例制定であり、条例制定過程で、議員間の活発な討議がおこなわれるべき。
(5)議会の市民への報告会は、地区ごとに分け、出席者はランダムに選ぶ、というのが基本。各議員が持論を展開するのではなく、どの議員も議会を代表して、議会全体の報告をするというもの。各議員が傍聴の呼びかけもしないで議会報告会だけ計画しても、出席する市民はいない。ある議会では、参加市民が一人か二人で、出席者は議員のほうが多いということもあった。
(6)執行部が資料を事前に用意するのは当然のこと。資料がなければ議論はできない。
(7)大規模災害時には、全員協議会を開くとか、議長が議会を召集できるようにするとか、条例で決めておくことも大事。
研修会終了後、次回の、議会改革委員会の会議を、8月30日に開くことを確認しました。