梶原秀明前市議の過去ページ
貧困と生活保護をめぐる問題を学ぶ(11月28日)
講師の小林弁護士(立っている人)
28日、県南協の研修会のあと、午後には、市民会館うらわで開かれている「2013年埼玉県高齢者大会」の分科会「広がる貧困、国民のいのちを守る生活保護を考える」に出席しました(分科会座長は埼生連副会長の浅名勝次氏)。講師は、蕨市内でも法律相談活動をされた経験のある小林哲彦氏です。
生活困窮者が激増している実態とその理由、日本社会の構造的な変化、年金制度の改悪、いま国会で議論されている生活保護法制度の改悪、生活困窮者のたたかい、などについて講師から1時間10分程度報告があり、その後約1時間、質疑応答がされました。分科会の参加者は70人ほどでした。
報告では、生活保護法改悪によって、現在では口頭でも生活保護を申請できるのに、改悪後は、書面での申請が必須となり、この点でいわゆる「水際作戦」が合法化されると、そのひどさを告発しました。今でさえ、役所に相談に来る人は負い目を持って恐るおそる窓口をおとずれるのに、「書面がないなら受け付けられない」と追い返されることが今よりも大々的に行われるといいます。本来生活保護行政の窓口は、「よく来てくれました」とぎゅっと抱きしめてくれるものでなければならないと、講師は話します。そして、今後のたたかいは難しい面はあるが、賃金労働者、社会的弱者は多数であることに確信を持ち、小さな意見の違いはわきにおいて、国民の最低限の生活を定めた生活保護は下げてはいけない、という一致点でがんばっていきたいと話しました。いま行われている審査請求運動にも言及し、裁判を行っていく準備をしていることの報告もありました。
会場からの質疑では、扶養義務について、就学援助や高校授業料との関係、審査請求を出してケースワーカーから嫌がらせを受けた話、年金引き下げの審査請求の運動との共同、など、多数の質問、意見が出されました。