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有害なメディアから子どもを守るために - アウトメディア推進大会(11月15日)

いろんな機器がネットにつながると説明する藤本氏
いろんな機器がネットにつながると説明する藤本氏
第4回蕨市アウトメディア推進大会が15日に市民会館で開かれました。子どもの、電子メディアへの接触時間を減らし、健全な成長を促そうと、蕨市が2011年7月に「蕨市アウトメディア宣言」を制定し、毎年開いているもの。アウトメディア推進会議の上野会長が開会あいさつをしました。続いて頼高英雄市長が、蕨市で初めて小中学生のメディア接触の実態調査を行っている、ネットメディアでの子どもの性被害も増えている、諸課題に全市的に立ち向かいたいと述べました。

大会の記念講演では、埼玉県ネットアドバイザーの藤本美紀氏が「最近の小・中学生のスマホ事情について」、小児科医で茨城県福祉医療センター長の家島厚氏が「メディア漬けと乳幼児期の子どもの発達」と題してそれぞれ講義しました。
最近子どもがおかしいと警鐘をならす家島氏
最近子どもがおかしいと警鐘をならす家島氏

藤本氏は、親の知らないところで子どもは、見るべきではない情報に簡単にアクセスしている生々しい実態を報告。個人情報が簡単にわりだされてしまう理屈も解説。電子メディアを子に使わせないのが理想だが、それも難しい中で、ネットを安全に使う自制力・判断力・責任能力の向上を呼びかけました。

家島氏は、ここ10年で小学1年生が、1、2歳未熟になっている危機的な状況を紹介。その背景として、電子メディアに6時間以上接触する0・1歳児が7割、中学生が2割になるなど、子が親や友人と、会話や遊びをしなくなっていると話します。乳幼児の臨床データも紹介。自閉症などがテレビとの接触を中止したことで劇的に改善していると詳しく報告しました。メディア漬けから脱するには、学校や地域ぐるみの取り組みが重要と述べ、蕨市の取り組みにも賛意を表明しました。

大会には、各学校のPTA役員や教師、教育委員会職員など、多数参加しました。日本共産党の志村・梶原両市議は来賓として紹介されました。

講演では、保護者が不適切な情報を遮断しても、事業者がそれをかいくぐる技術を開発する実態も紹介されました。メディア漬けの解決には、携帯会社・ゲーム会社等、関係企業に対する民主的規制も必要です。