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現在地での建て替えを完了した桶川市役所を視察(10月11日)

桶川市役所を視察する市議団=11日午後、市議場にて
桶川市役所を視察する市議団=11日午後、市議場にて
11日、市議会のメンバー11人(日本共産党からは4人全員)で桶川市役所を視察しました。現在、市庁舎建設の基本計画・基本構想について、蕨市の審議会(市議会から3人が参加)で議論していますが、市議会としても、蕨市役所に規模などが近く、今年5月に開所したばかりの桶川市役所を視察しようと、9月議会で議決したものです。

桶川の新市役所は敷地約4184平方メートル、延床面積約9543平方メートル、地上5階建て、建設工事費は約36億6284万円です。現在の蕨市新市役所建設方針では、敷地約3727平方メートル、延床面積約6500平方メートル、地上4階・地下1階、建設工事費約29億3千万円としています(現庁舎解体、設計、仮設庁舎等工事、移転などを含めた全合計は、約39億3千万円)。(現蕨市庁舎は、敷地3727平方メートル、延床4695平方メートル)。
桶川市議場。議員定数は19(蕨市は18)。議場は今の蕨市議場よりはるかに小さい。
桶川市議場。議員定数は19(蕨市は18)。議場は今の蕨市議場よりはるかに小さい。

桶川市と蕨市の人口はどちらも約7万5千人とほぼ同じ、桶川市の方が市域が広いことなどもあり、職員数も多く、また地価が安いこともあり、桶川新市役所の方が、蕨市新庁舎(方針)より敷地面積で1・12倍、延床面積で1・47倍、大きくなっています。

桶川市役所を議場のある5階から、3階、2階、1階と見学しました。職員の執務スペースは大変広い印象で、2階には市民が使える会議室用スペース、1階には障がい者団体が運営するカフェ、絵画などを市民ギャラリーなども、ゆとりをもって配置されていました。
傍聴席が25ほどと少ない。傍聴席の前には、賛否両論あったそうですが、議員の安全対策として透明のアクリル板が仕切りとしてあります。
傍聴席が25ほどと少ない。傍聴席の前には、賛否両論あったそうですが、議員の安全対策として透明のアクリル板が仕切りとしてあります。

広報おけがわ5月号で「新庁舎の考え方」が説明されています。― ○立地特性・周辺環境などへの配慮として、住宅街に設置されることから近隣住宅への日影を考慮し、低層の5階建てにしたとのことです。この点は、蕨市新庁舎でも同様に考えられています。○環境負荷の低減への配慮として、太陽光発電設備の設置、空調の熱源に地下熱を利用していることなどが、見学して直にわかるものとして機器が配置されていました。また、埼玉県産の木材が多く活用され、庁舎の一部は和風な造りとなっていました。○市民が利用しやすく、時代の変化に対応できることとして、窓口業務が多い部署を2階に集中して配置していること、番号発券機や窓口呼び出しシステムを採用していました。

改めて蕨市新庁舎を考えるとき、限られたスペースをいかに広く活用するかが、大きな課題のひとつであろうと感じました。現蕨市役所は4階の議会機能が相対的に広く、新庁舎設計においては、議会機能を相対的に狭くすること、議場や委員会室を市民にも開放することを、日本共産党市議団として主張しています。この点で、桶川市では、5階の議会機能のうち、議場では市民向けのコンサートも行なわれること、全員協議会室(蕨市では委員会室に該当)は会議室として貸し出す(例えば午前9時からの3時間の利用料金は1900円)など、議会で使っていないときに他への転用をしているのは参考になります。