議会報告
最新の図書館整備・熊本地震 からの復旧整備について視察〜教育まちづくり常任委員会(市議会議員 鈴木さとし)
10月24・25日の日程で行われた教育まちづくり常任委員会の行政視察に参加しました。
24日に訪れた熊本県菊池市は人口約4万7千人、2005年の合併で誕生した市です。合併以前にも各自治体に図書館や図書室がありましたが、合併後に整備された生涯学習センター複合施設として図書館の整備が行われました。その検討では、市民との意見交換の場としてワークショップが開催された他、市民による「菊池の図書館を考える会」からの要望と意見交換会、図書館シンポジウムなどの取り組みが重ねられました。完成した図書館は、川の流れを意識して書架を配置(ブックリバー)。源流にあたる乳幼児や児童書のコーナー、外国人住民向けのコーナーや企画、大人が気軽に本を読めるこーなーなど、工夫が満載。市民の要望が生かされたものでした。この図書館は「ゆっくり過ごしたい世界の12の図書館・書店」にも選ばれています。また、市民向けの企画や児童の読書への意欲を引き出す図書通帳などの取り組みも行われていて、今後新しい著書間の整備を控えた蕨市にとっても参考となりました。
25日に訪れた同県益城町は人口約3万4千人。熊本地震では2度にわたり震度7を経験し、死者は関連死も含め45人、一部損壊を含め一万棟以上の住家が被災、最大時の避難者は10避難所で1万6千人を超えるなど、甚大な被害が発生しました。
それぞれの担当者から、当時の被害の様子と、直後の対応、復旧の取り組み等の説明を受けました。発災が深夜だったこともあり、対応に当たる職員の参集や指揮系統の確保に苦労したこと、避難所として体育館などを利用する際に安全確認が適切にできたことがその後の被害を防いだこと、復旧では市内をつなぎ避難路ともなる道路整備を課題として取り組んだこと、地域住民が参加し各地に設置されたまちづくり協議会がが復旧の要として大きな役割を果たしていることなど、どれも実際の体験に裏付けられた貴重な情報が生きた教訓として学ぶことができました。