9月議会
【一般質問】子育て支援、水害対策、公園整備などについて質問(市議会議員 やまわき紀子)
◆「子育てするならわらび」子育て支援策について
やまわき 「「市長就任時と比較して保育園・留守家庭児童指導室の箇所数と定員の推移はどうか。また、直近10年間の待機児童数の変化はどうか
健康福祉部長 市長就任時の平成19年度は、保育園は公立保育園5園、定員は600人でしたが、現在は、民間認可保育園が10園で定員734人、小規模保育園が13園で定員227人、合計28園、定員1,561人となっております。
留守家庭児童指導室につきましては、平成19年度は7室で定員290人でしたが、現在は公設の留守家庭児童指導室が16室で定員605人、民間留守家庭児童指導室が5室で定員190人、合計21室、定員795人となっております。
また、「直近10年間の待機児童数の変化」につきましては、保育園では、平成27年度の待機児童数は33人でありましたが、平成28年度に民間認可保育園2園、小規模保育園7つを家庭保育室から移行したことにより、待機児童数は3人まで減少しました。しかしながら、その後は、保育ニーズが更に高まり、待機児童数は、平成29年度10人、平成30年度22人、平成31年度46人と増加しました。令和2年度以降は、民間認可保育園2園の開設および利用希望者数の伸びの鈍化により、待機児童数は大幅に減少し、令和2年度は2人、令和3年度には待機児童ゼロを達成いたしました。令和5年度に1人の待機児童が発生いたしましたが、今年度も待機児童数はゼロとなっております。
留守家庭児童指導室については、平成27年度の待機児童数は23人であり、平成28年度と平成29年度で計7室を開設してきましたが、保育ニーズの高まりもあり、平成29年度には待機児童が55人となりました。その後、民間留守家庭児童指導室を5室整備したことやコロナ禍による利用希望者の減少により、待機児童は減少し、令和4年度には3人となり、今年度は待機児童ゼロとなりました。
やまわき こども家庭センター「わらべび」「わらここ」の利用や相談状況はどうか
部長 こども家庭センター「わらべび」「わらここ」の利用や相談状況」についてでありますが、保健センター内にある「わらべび」では、主に、母子健康手帳の交付と妊娠届出時の面談、そして、妊娠、出産、子育てについての個別相談を受ける「子育て相談広場」を実施しております。利用状況につきましては、令和5年度は10月の開設以降、令和6年度は8月末時点の状況で申し上げますと、妊娠届出時の面談者数は、令和5年度が305人、令和6年度が267人であり、子育て相談広場の利用者数は、令和5年度が、のべ142人、令和6年度が、のべ110人となっております。
また、子ども未来課内にある「わらここ」で受けた相談のうち家庭児童相談の件数は、令和5年度のべ47件、令和6年度のべ49件となっており、児童虐待の相談等につきましては、令和5年度のべ111件、令和6年度のべ75件となっております。
やまわき 多機能型地域子育て支援センターの利用状況はどうか。また、産後ケア事業について利用状況はどうか
部長 多機能型地域子育て支援センターで実施している各事業について、令和5年度は1月下旬の開設以降、令和6年度は8月末時点の利用状況で申し上げますと、地域子育て支援センターの利用者は、令和5年度は、のべ667人、令和6年度は、のべ1,558人となっており、一時預かりの利用者は、令和5年度は、のべ45人で171時間、令和6年度は、のべ151人で628時間となっております。また、産後ケア事業は、通所型を週1回、2組の定員で実施しており、利用日数は、令和5年度が6日、令和6年度が20日となっております。こども食堂は、令和5年度が、9回開催でのべ85人、令和6年度も9回開催でのべ130人、その他、フードパントリーが、令和5年度2回開催で5人、令和6年度は9回開催で25人となっております。
◆.水害対策について
やまわき 台風の大型化や日本近海での発生などの傾向が懸念されているが、本市の大規模水害への対応についての見解、及び課題として検討している内容などはどのようか
市民生活部長 台風や豪雨による被害を予防するとともに、発災時には円滑な応急活動を実施するため、蕨市地域防災計画に基づき、インフラや防災拠点の整備、職員の活動や情報の収集・伝達体制等の構築、ハザードマップの配布等による啓発や土のうステーションの設置、行政と市民の連携など、様々な取り組みを進めることとしております。
また、国土交通省荒川下流河川事務所を中心に、大規模水害に関する事前防災行動計画「荒川下流域水防災(みずぼうさい)タイムライン」が策定・試行されており、台風接近時には本市を含む荒川下流域16自治体や関係機関が、あらかじめ時系列で定められた各種防災行動を連携しながら実施することとなっております。
こうした取り組みを推進してきたなかで、近年で最も多くの課題が明らかになった災害が、令和元年の台風第19号であります。具体的には、市民や職員に対する情報伝達手段の充実、避難所開設時における運営主体の明確化、避難者を収容する場所の適切な設定、弾力的な職員配置などが、課題として挙げられており、これまで、改善・解決に努めてまいりましたが、特に、避難所の運営につきましては、市民の協力が必要不可欠であることから、令和4年度より、指定避難所ごとに避難所運営協議会を設置し、自主防災会、指定避難所及び行政の3者が顔を合わせ、より円滑な開設・運営に向けた話し合いを進めるなど、地域ぐるみで課題解決に取り組んでいるところであります。本年度は、蕨防災士会の皆さんによるご協力の下、協議会において、災害時の初動対応に関する図上訓練を実施しておりますが、担当としましても、回を重ねるたびに、3者の防災意識が高まるとともに、連携も深まっていることを実感しているところであります。
また、市といたしましては、市民の防災意識の更なる高揚も大きな課題として捉えており、『広報蕨』や行政広報番組「ハローわらび」などによる広報活動のほか、まちづくり出前講座やわらび防災大学校を通じて、啓発を図っておりますが、特に、堅牢で高さのある建物にお住まいで、備蓄が十分に確保できている場合に、自宅内で安全な階に避難する「垂直避難」や、家庭ごとに、水害時にとるべき行動をあらかじめ決めておく「マイ・タイムライン」の作成については、市民にその重要性を認識いただくとともに、平時から、いざというときの対応を検討いただきたいことから、今後も、継続的に啓発を図ってまいります。
やまわき ここ近年、被害の大きかった市内での降水量と被害状況はどうか
部長 市の関係各所及び警察より報告のあった道路冠水や通行止め、罹災証明書の申請の状況から、直近5年間の主な被害とその雨量を申し上げますと、令和元年10月の台風第19号では、床上浸水、床下浸水が北町地区でそれぞれ2件ずつ、道路冠水が錦町地区18路線と他1か所、北町地区12路線と他1か所、中央地区8路線、南町地区11路線、塚越地区8路線で確認されており、通行止めは、錦町地区1か所、塚越地区2か所で実施されております。また、雨量につきましては、10月12日の総雨量が281.5ミリ、時間最大の雨量が午後8時20分から9時20分までの1時間で45.5ミリとなっております。
次に、令和2年8月13日の大雨では、道路冠水が錦町地区4か所、北町地区1か所、中央地区3か所で確認されており、国道17号の一部で通行止めが実施されております。また、雨量につきましては、総雨量が64.5ミリ、時間最大の雨量が午後3時30分から4時30分までの1時間で64ミリとなっております。
次に、令和4年9月の台風第14号では、道路冠水が錦町地区で2か所確認されており、雨量につきましては、9月18日の総雨量が108ミリ、時間最大の雨量が午後0時20分から1時20分までの1時間で54.5ミリとなっております。
次に、令和5年6月の台風第2号では、床上浸水が北町地区9か所、中央地区5か所、南町地区3か所、床下浸水が錦町地区3か所、北町地区5か所、南町地区2か所、塚越地区1か所、道路冠水が錦町地区5か所、北町地区5か所、中央地区4か所、南町地区6か所、塚越地区7か所で確認されており、通行止めは、国道17号の一部、錦町地区2か所、北町地区1か所、塚越地区1か所で実施されております。また、雨量につきましては、6月2日から3日にかけての総雨量が284.5ミリ、時間最大の雨量が2日午後3時50分から4時50分までの1時間で43.5ミリとなっております。
次に、本年7月31日の大雨では、床上・床下浸水が中央地区で1か所ずつ、道路冠水が錦町地区3か所、北町地区1か所、中央地区3か所、南町地区6か所、塚越地区1か所で確認されており、国道17号の一部で通行止めが実施されております。また、雨量につきましては、総雨量が72ミリ、時間最大の雨量が午後5時50分から6時50分までの1時間で65.5ミリとなっております。(3)今後、増加や激甚化が懸念される豪雨等による内水被害の対応が必要になると考える。本市の対応についての見解はどのようか。
やまわき 内水被害の対応についてはどうか
都市整備部長 これまでハード面では、浸水被害の多かった北町1丁目などに雨水調整池を整備してきたほか、錦町地区では、貯留機能効果が期待できる雨水管渠の整備を進めているところであり、その最下流に位置する富士見公園地下の雨水調整池については、今後の区画整理事業の進捗状況などを勘案しながら、整備時期を検討してまいりたいと考えております。
一方、ソフト面の対応としましては、今年度「蕨市内水ハザードマップ」の改定作業を進めており、対象降雨を見直した浸水想定区域図を作成するとともに、新たな避難に関する情報なども加え、令和7年度の全戸配布を予定しております。やまわき 南町ポンプ場から緑川にむけての排水方法はどのようか。一定水量を超えるとすぐに桜並木の暗渠から雨水が溢れることがあることから、道路冠水や民家への被害が懸念されるが対応策はどうか。雨水貯留施設を設置する考えはないか。
部長 本市の国道17号線より東側の地域は、合流式下水道が整備されており、この地域の雨水は下水道管で南町ポンプ場に集められ、汚水ポンプの処理能力量までは管渠により県の終末処理場へ送水し、それを超える降雨時には雨水ポンプで桜並木遊歩道下にある内空、幅3.7メートル、高さ2.3メートルの暗渠を通じて緑川に放流しております。
「桜並木の暗渠からの雨水の溢水」につきましては、集中豪雨などにより放流先である緑川に排水能力を超える雨水が流入した場合、南町ポンプ場からの放流水も流れづらくなり、暗渠も満水状態となるために、その蓋の隙間から雨水が溢れるものと認識しており、その対応としまして、管理者である埼玉県に対し、緑川の排水能力の向上を図るように、引き続き、拡幅整備等の推進を要望してまいりたいと考えております。
また、「雨水貯留施設の設置」につきましては、既に下水道が整備されている合流区域において、新たな雨水貯留施設を設けることは、既存の下水道施設の能力を補完する浸水対策としては、一定の効果があるものと認識しておりますが、設置を検討する上では、整備の効果を最大限に発揮することができる最適な設置場所の選定のほか、その規模や施工方法の検討に加え、財政措置などの課題があるものと考えております。現在、雨水対策としましては、まだ整備が完了していない錦町地区の雨水管渠や雨水調整池の整備、検討を進めておりますので、雨水貯留施設については、それらの進捗状況などを見ながら、慎重に対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
市長 大事な課題ではあるので検討していきたい。
やまわき 市民が備えるものとして土のうの配備があるが、土のうステーションの地域ごとの具体的な場所についてはどのようか。市民の土のうステーションの利用方法と事後についてはどのような対応がとられているか。
部長 土のうステーションにつきましては、平成27年度に7箇所、設置し、その後、本年7月に、各地区1箇所、計5箇所の増設を行い、現在は12箇所となっております。地区別の設置場所は、錦町は赤田住宅、ちびっこ広場No.27、ちびっこ広場No.23、北町は北町公園、わらび公園、中央は中の宮公園、中央小学校、南町はあけぼの公園、はんの木公園、南町桜並木、塚越は市民公園、あづま公園となっております。
また、土のうステーションの利用方法につきましては、広報やホームページ、内水ハザードマップなどに設置箇所を掲載することにより、広く周知を行い、利用の促進を図るとともに、高齢者世帯など、自力での運搬が困難な世帯に対しましては、要請に応じて、適宜、土のうの配布を行っております。
また、事後の対応としましては、使用した土のうは、次の大雨に備え自宅に保管していただくようお伝えしておりますが、保管が難しく回収を希望する場合には、広報やホームページで周知を行った上で、毎年12月頃に回収を実施しております。
やまわき 土のうステーションから自分で利用した場合も回収を市がおこなってくれることをきちんと広報してほしい。
部長 周知を行う。
◆公園や樹木等整備について
やまわき 老朽化した樹木等への集中的な対応について実績と予定はどのようか
都市整備部長 令和5年度は、8箇所の公園と3路線の街路樹の強剪定や間伐を行い、6年度も、7箇所の公園と2路線の街路樹を対象に実施を予定しており、今後も、各箇所の樹木の繁茂状況を見ながら、一定期間、対応を継続してまいりたいと考えております。
やまわき 南町桜並木遊歩道等の樹木は年数が経過し、太い枯れ枝の落下や老木による倒木の心配が市民から頻繁に指摘されている。専門的な点検や安全な対応をしてほしいと思うがど うか
部長 桜並木等の街路樹や公園樹木の安全点検につきましては、樹木の剪定や消毒など、専門業者による年間契約の管理委託にあわせて、生育状況や病虫害の点検作業などを実施しております。
そのうち南町桜並木につきましては、令和5年度に、樹木医による樹木点検業務委託を行い、桜の状態を確認する診断を実施いたしました。その結果、樹形崩壊や空洞化が目立ち、樹勢回復が見込めない2本の桜の伐採を実施したところであり、今後は、この診断結果をもとに、樹勢状況の経過観察を続けながら、適切な樹木管理に努めてまいります。
やまわき ボール遊びができる公園の検討はどうすすめられているか。各地域に一カ所ずつの設置がのぞまれるがどうか。市内に おけるネットのある公園の数(地域別)はどうか
部長 本市は、全域が稠密な市街地であり、市内公園の多くは面積も狭く、隣接している家屋も多いため、スペースの問題や安全対策などの課題に加え、ボール遊びに対する地域や近隣住民のご理解とご協力が必要であると考えております。
そのため、公園の選定にあたっては、安全確保のための防球ネット等の施設の整備内容を、丁寧に説明するとともに、利用時間やボール遊びのルールづくりなどについても、地域の方々のご意見を伺うなど、慎重に進めてまいりたいと考えております。
また、ボール遊びができる公園の拡充につきましては、先ず、今回整備する公園の利用状況や近隣住民の方々のご意見などの検証を行った上で、改めて検討してまいりたいと考えております。
なお、ネットを整備している公園につきましては、南町が、三和公園、みずほ公園、南丁張公園の3箇所、北町が、ちびっこ広場No.30の1箇所で、計4箇所となっております。
やまわき 南町には金網がある大きな公園が3つあるので、ルールを作ってまずは南町から設置する考えはどうか。
部長 南町には比較的大きな公園があるので新たなルールづくりやすみわけをするなど整備を検討していきたい。