平和
松元ヒロソロライブin蕨を観て《市議会議員 鈴木さとし》
7月19日に文化ホールくるるで行われた松元ヒロさんのソロライブを観ました。2年ほど前にも地域の企画で素晴らしい舞台を演じていただきましたが、今回も、というかそれ以上にパワフルで多彩な表現に圧倒されました。
松元氏は、ザ・ニュースペーパーなどで活動し、独立後はパントマイムやコント、ひとり芝居などで全国的に活躍しています。鋭い風刺のためか「テレビで会えない芸人」と故郷の鹿児島テレビが特集、映画にもなったということです。
この日も最近の政治にかかわるトークでスタート。藤田早苗氏の著書「武器としての国際人権」で指摘される日本の権利状況、ドキュメンタリー映画「生きて、生きて、生きろ」で描かれる福島で活動する精神科医とスタッフたちの生き方や考え方、小説「未明の砦」を基にした派遣労働者の問題など、重いテーマが軽妙なトークや独り芝居、時にパントマイムを交えて演じられました。
そして最後は、2年前にも演じていただいた「憲法くん」。松元氏が日本国憲法になりきり、「私が変えられるって本当ですか」「現実に合わないから憲法を変えるのではなく、理想(憲法)に合わせて現実を変えるべきではないですか」「まだ本気で(憲法を)使っていないじゃないですか」と、私たちに問いかけます。会場は、大きな拍手に包まれました。
毎回見て思うのは、松元氏の表現の深さ、特に登場人物の心情や情景が生き生きと迫ってくる感じ。そして、普段の暮らしや会話の延長から、社会や政治の問題の中心に切り込む内容の鋭さです。大笑いして、時に感動して、自分の生き方や考え方を振り返る…、そんな貴重な2時間を過ごさせていただきました。
多くの皆さんに観ていただきたい、観たあとは一緒に感想を交わしたくなる舞台。おすすめです。