12月定例市議会終わる 法定合併協議会設置が12対11で可決 市長の強引な合併推進を後押しする与党会派の責任は重大

 12月定例市議会は17日、議案に対する討論、採決を行って閉会しました。
 生活と健康を守る会から提出された年金制度の改悪に反対する請願については梶原秀明議員が「保険料を大幅に引き上げ、給付は大幅に削減する改悪はやめるべきなので日本共産党は政府に意見書を出すことに賛成する」との討論を行いました。採決では日本共産党の他、市民ネット21と社民党が賛成しましたが、民主クラブは退場し、新政会と公明党が反対したため不採択になりました。
 補正予算に対しては清水直子議員が、「今、法定合併協議会を設置する道理がないのに法定合併協議会への負担金が計上されていることと、蕨駅西口再開発を推進するために新たに土地購入を行うための予算が計上されているので、日本共産党は反対する」との討論を行いました。法定合併協議会を設置する議案に対しては志村茂議員が、「市長は3市合併に関する市民意識調査を03年の7月に行うと行ってきたが実行されなかった。『任意合併協議会で新都市建設計画を作った後に市民に合併の是非を判断してもらう』とも答弁したが、現在、任意合併協議会で新都市建設計画を審議している最中であり、すぐに法定合併協議会に移行する必要はない。いずれは住民投票を行うかと聞いても、それすら約束しない。このままでは住民投票を行わずに合併を決めることもあり得るので、法定合併協議会の設置に反対する」との討論を行いました。
 以上の2議案の採決では日本共産党、市民ネット21、社民党、民主クラブが反対しましたが、新政会と公明党が賛成し、12対11で可決されました。
 蕨市基本構想を制定する議案については鈴木智議員が、「蕨駅周辺を中心機能ゾーンと位置づけ、大型開発を行おうとするのには反対である。また、民間活力の積極的に導入を図るとしていることも市民サービスの質の低下が心配であり当局がPFI手法の導入を視野に入れていることを合わせて考えると、『積極的な導入』という文言にすることに反対である」との討論を行いました。採決は、日本共産党と社民党が反対、池上東二議員が退場、市民ネット21、民主クラブ、新政会、公明党が賛成し、可決されました。

 その他の議案は全会一致で可決されました。
 一般質問を行った議案は16名であり、日本共産党は5名全員が質疑を行い、市民要求を実現するために奮闘しました。

【請願及び主な議案に対する各会派の態度】
  共産 市民 社民 民主 新政 公明 結果
年金制度改悪反対の請願 退 × × 否決
一般会計補正予算 × × × × 可決
3市法定合併協議会設置 × × × × 可決
蕨市基本構想 × × 可決

(注)○は賛成、×は反対、退は退場