蕨市6月定例市議会開会 投票率50%未満なら不成立・開票しないとする住民投票条例案が議題に

 
5月31日、市長提案の「住民投票条例」や、住民投票を実施するための「一般会計補正予算」、来年1月からコミュニティバスを1台増車するための議案などを議題に、蕨市6月定例市議会が開会しました。
 前回の3月議会で市長は有権者の29.98%がわずか1ヶ月の期間に署名した「住民投票を求める署名」を重く受け止めると言いながら、「市民の会」提案の住民投票を否決する意見を付けました。そして、自分なりに考えた条例案を6月議会に出すと表明し、その内容が注目されていました。
 今回出された「条例案」は第一条で、合併の是非について「市民の意思を確認する事を目的とする」としながら、第十二条では、投票率が5割に満たなければ「開票を行わない」という重大な問題を含んでいます。一般に投票率が低くなる夏休み中の投票日を考えている事など、投票率が5割に満たない事を予想して、形ばかりの住民投票を行い、5割に満たなければ投票者の意思確認すらしないという重大な内容です。今議会では、第十二条の「開票を行わない」条項をめぐり、市長と真正面からの議論が出されます。
 補正予算では、住民投票のための支出として約1500万円が提案されました。住民投票の市民への啓発活動や、投票率を高めるための費用として十分あるのか問われます。
 コミバスの増車については、金沢市のクセニッツ・ジャパン社(オーストラリア製バス車両の輸入代理店)との約2400万円の随意契約で、車両を購入しようとするものです。
 市長提案の15議案について、本会議での質疑、委員会審査で問題点が審議されます。さらに一般質問では「住民投票条例案」を含め様々な角度から、市政全般についての議論が行われます。
 他に、「容器包装リサイクル法の見直し」について請願が出されました。