市民と議会への影響・他に削減すべき経費など、十分な検討は無いまま議員定数の大幅削減(24→18)強行される
鈴木さとし議員が質疑・討論で問題点を指摘

21日、議会の最終日に、新政会、公明党、市民ネット21、自民党・民主クラブは江崎茂雄議員を提出者として「蕨市市議会議員の定数条例の一部を改正する条例」を議員提出議案として提案しました。これは、議会改革特別委員会での審議結果を受けたもので、2年後の市議選から議員定数を現在の24人から18人に大幅削減するものです。

 しかし、議員定数の削減については、市民の声を議会に届け市民の視線から行政をチェックするという議員の役割に重大な影響を及ぼしかねない問題です。本来であれば、削減が求められる議会費の金額はどの程度か、削減した場合の影響はどうか、他に削減すべき経費はないのかなど検討した上で、削減の是非や削減数について検討されるべきです。しかし、この間の特別委員会では、日本共産党が前述のような問題提起をしても審議されないまま、削減数のすり合わせが審議の中心とされてきました。

 こうした問題に対して、質疑に立った鈴木智市議は1.理由と目的2.定数削減の影響3.特別委員会で十分な審議がされなかったことなどについて質しました。しかし、提出者の江崎議員は、特別委員会の委員である鈴木市議の質疑を「異例のこと」として実質的な答弁を拒否。再質疑に対しても、経費削減の日本共産党の提案を「期末手当の問題に限って」「2年間の時限条例」と矮小化するなど、不誠実な態度に終始しました。

 続いて討論に立った鈴木議員は、市民との関係が希薄になりかねないなど、問題を改めて指摘。日本共産党が、資料請求や検討すべき事項の提案、報酬や期末手当の削減、費用弁償の廃止、視察費の改革など具体的な経費削減の提案を行ってきたことを紹介し、十分な審議がないまま提案された削減案に対して反対する立場を表明しましました。

  その後、賛成討論に立った公明党の堀川議員は、「近隣市にも類のない、大きな改革をなし得るもの」と大幅削減を美化。採決では日本共産党・社民党は反対したものの、賛成多数で可決となりました。