道理のない法定合併協設置の問題点を質す―住民投票は確約せず―

  市長提出案件に対する本会議質疑が3日に行われ、「川口市・蕨市・鳩ヶ谷市法定合併協議会の設置について」の議案に3人が質疑を行いました。市民ネット21から池上東二代表、「連合」を代表して民主クラブの一関和一議員、日本共産党は志村茂団長がそれぞれ「法定合併協議会」の設置に道理がないという立場で市長の考えを質しました。
 また4日には、総務常任委員会で清水直子議員が質疑を行い、反対討論を行いました。
 志村議員等4人が質した問題点の主なものは以下の次の通りです。

@どういうスケジュールを考えているのか。
<答>今年中に法定協を設置し、来年2月に新市建設計画の中間報告を行う。

A任意協と法定協の違いは何か。
<答>任意協の規約をほぼ踏襲する。「協定項目」という言葉を「担任する事務」に変えたりする。任意協は何を審議するのも自由だが法定協は新市の方向性を定める重要事項を審議する。(注・任意協でも、法定協で協議するべき事項をそっくり協議することになっていた)

B民意を反映しない法定協の設置だ。
<答>議会で合併推進決議がされた。市民から5750名の署名を添えて法定協の設置を求める要望がされた。(注・合併協議会脱会決議や市民意向調査の実施を求める決議がされたときは、市長は実行しなかった)

C任意協で協議が進められているときに、なぜ法定協設置を出してきたのか。
<答>重要事項7項目は法律に基づく合併協議会で議論した方がいい。合併特例法の期限の平成17年3月までに合併するには逆算すると12月しかないと思い提案した。

D住民投票の実施についてどう考えるか。
<答>合併協議会で十分議論して、新市建設計画を承認してもらって、合併するとこうなるということを市民に情報提供して、それでもまだ意見が分かれていると判断したときに住民投票を行う。意見が分かれているかどうかを判断するのは私(田中市長)だ。

これらの質疑を踏まえて清水議員が、「法定協議会の設置は市民の意向を無視した合併推進と考える。任意協議会の協議をそのまま引き継ぐのなら、なぜ今、法定協議会にする必要があるのか、その理由は明確ではない。結局合併ありきで、特例法の期限に合わせてスケジュール通り進める一環と言わざるを得ない。市民に合併の是非を問うこともせず、合併を進めることは許されないので反対する」との反対討論を行いました。