財政が厳しい今の時期になぜ、再開発か 駅西口再開発・計画変更 説明会で批判・疑問あいつぐ

 11月15日、旭町公民館で蕨駅西口地区市街地再開発事業の都市計画変更案の説明会が行われ、住民47名が参加しました。
 今回示された変更案の内容は、1.現在駐輪場に使用されている西川口よりの地域を別の事業とすることにより、計画区域を2.4ヘクタールから1.9ヘクタールに縮小すること、2.建築敷地を3工区に分割し、各5年程度の期間で段階的に進めること、3.主要用途からホテルを除外すること、4.住宅施設を250戸から580戸に増やすこと、というものです。
 これに対して、参加した市民からは多くの反対意見や疑問が表明されました。第1工区の権利者の一人から明確な反対意見が表明されたほか、全体の資金計画や第2第3工区の計画など肝心な点が説明されていない、市民の要求ではなく再開発事業を行うこと自体が優先されているのではないかといった指摘、居住施設だからといって保留床が予定通り売れる保障はあるのかなどの疑問など、熱心な発言が続きました。
 今回の変更は、多くの市民からの批判にあったとおり、当初の計画では行き詰ってしまうことを当局も認めているものです。しかし、依然として市財政への影響が大きい大型開発であること、市民が合意していない事業であることなど、本質的な問題点は残されたままであることが、今回の説明会でも明らかとなりました。

拙速に進めるのではなく、市民の意見を聞き活かす努力を

 説明会の中では、12月25日に公聴会を開催するなどの日程が示されました。これに対して市民からは、引き続き市民説明会や市民との懇談の機会を設けてほしいという発言が相次ぎました。日本共産党蕨市議団では、公聴会を延期するとともに、市民懇談会など市民の声を十分に反映できる機会を設けるよう申し入れることにしています。