議長が出処進退決議を採決せず臨時議会が紛糾 ━常任委員や一部事務組合議員を選出しないまま流会━

 7月臨時市議会は19日から21日の会期で開かれ、21日は市長提出議案(塚越ポンプ場を改修するための工事請負契約の締結)の採決の後、議会運営委員会委員と常任委員会委員の選任、議会選出農業委員の選挙、戸田競艇組合議会議員及び蕨戸田衛生センター組合議会議員の選出が議事日程に入っていました。これに加えて、議長・副議長が辞職し議長・副議長選挙も行われるというのが、大方の予想でした。しかし、市長提出議案の採決が終っても議長が辞職しないため、議会運営委員会委員の委員長・副委員長選挙の結果が報告されるところで、市民ネット21、市民連合、平成会を代表して一関議員が「議長の出処進退に関する決議」を動議で提出しました。この動議は所定の賛成がありましたから、議長は採決を行うべきでしたが、採決すれば可決する見通しだったため、田中議長は動議を採決せず次の議事に入っていったため、日本共産党や市民ネット21、市民連合、平成会の議員十二名が抗議をし、退席しました。そのため会議を続行するに必要な定足数に達せず、議会は休憩に入りました。その後、断続的に話し合いが行われましたが正常化のための合意に至らず、会期延長の手続きが取られないまま会期末の21日深夜12時を回った時点で流会になりました。

 このような事態になった背景には、与党会派(新政会・公明党・自民党)の中で議長選挙に向けた調整がこじれ、岡田栄次議員が新政会を脱会して1人で平成会を届け出た(7月20日)ことがあります。そのため、新政会・公明党・自民党だけでは過半数にならず、議長のたらい回しは出来なくなったという事情があります。それにしても、議会運営のルールに従って行われた動議について、採決を行わない田中議長の態度は認められません。

 田中議長は、議員の期末手当て削減に関して、3月議会終了後6月議会までに会派代表者会議で話し合うことが全会一致で決定されていたにもかかわらず会派代表者会議を招集せず、6月議会中も話し合うことをやめ、議長の役割を果たさなかったという問題がありました。それに加えて今回の強引な運営は、今後の議会運営を混乱させるだけであり、議長を辞職しなければ収まらない状況です。

社民党と民主クラブが統一会派(市民連合)結成

 社民党の小林正議員と民主クラブの一関和一議員が「市民連合」という会派を結成(代表・一関議員)し、7月11日に届け出がされました。これを受けて会派代表者会議が開かれ、2人会派からも議会運営委員を出すことを認め、議運の定数を5人から6人に変更しました。

議運の正副委員長がくじ引きで決まる

 7月21日に議会運営委員会の委員6人が選任され、直ちに委員会を開いて委員長及び副委員長選挙が行われました。委員長選挙では小林議員と松本議員が3票ずつでくじ引きの結果松本議員が当選。副委員長選挙は小林議員と庄野議員が3票ずつでくじ引きの結果小林議員が当選しました。各会派から選出された委員は次の通りです(敬称略)。 江崎茂雄(新政会)

庄野拓也(新政会)

志村 茂(日本共産党) 池上東二(市民ネット21)◎松本 徹(公明党)

○小林 正(市民連合)