9月定例市議会終わる 田中議長の横暴な議会運営で紛糾し、議会閉会は1日午前3時

 議会最終日の9月30日、議会開会前に4会派を代表して日本共産党の志村団長、市民ネット21の池上代表、市民連合の一関代表は田中議長に対して、会派代表者会議の開催を申し入れました。しかし議長は代表者会議を開こうとせず、9月定例会初日に議長不信任決議が可決しているにもかかわらず議長職を辞任もしないため、延々と非公式な話し合いが続き、議会閉会は10月1日の午前3時になりました。
  4会派が代表者会議の開催を申し入れたのは、1.懸案となっていた議会改革に関する特別委員会委員の選任について2.一部事務組合の役職に関する取り決めを再確認すること、の2点でした。

  議会改革特別委員会委員の選任問題とは、7月に新しい会派「市民連合」ができたことと、7月臨時会で新政会所属の岡田議員が新政会を退会し、平成会を立ち上げたことに伴って、特別委員会委員の選任が必要になったことです。本来なら、7月臨時会で選任すべきでしたが流会となったために協議ができず、6月定例会から9月定例会までに1回も委員会が開催できませんでした。今議会で選任しないと、また特別委員会を開催することができず、「行政視察に関すること」「その他議会改革に関すること」の協議ができないことになります。これは議長の責任問題であり、議会冒頭に処理する必要がありました。

  一部事務組合の役職に関する取り決めとは、戸田競艇組合議会(戸田市議会から14名、蕨市議会と川口市議会から各々8名選出)の役職のうち、蕨の議員が就任する役職については毎年蕨の競艇議員が話し合いで決めており、競艇組合議会議員を2年続ける場合でも役職については1年ごとに話し合うのが原則でした。ところが9月13日に行われた競艇議会の役職に関する話し合いで、公明党の堀川議員は、前年に就任した監査委員に執着し、話し合いに応じない態度をとりました。監査委員をやりたい議員が堀川議員と一関議員の2名おり、どちらも4名づつの支持を得ていましたから、抽選できめるべきでしたが、堀川議員は抽選で負けても監査委員は辞任しないとまで言いました。議会閉会後だったため代表者会議で話し合うこともできず、一関議員が譲る形になりました。この役職問題も議会全体に関わる問題です。 議長はこの申し入れを無視し、辞職の意思も示さず、午前10時半頃に開会の予鈴を鳴らしました。そのため4会派は態度を硬化し、議場に入りませんでした。議場には議長を含めて11名しかおらず、定足数に達しないため開会できませんでした。その後の話し合いも進展が見られませんでしたが、午後9時半頃に再び予鈴を鳴らし、定足数に達しない中で10時25分に本鈴を鳴らし議事を進めました。4会派は、このような議長の暴挙を認めませんが、議案の討論、採決においてはそれぞれの会派の主張をし、態度表明を行うことで一致し、委員長報告の途中から議場に入りました。

  12時近くに会期延長のための議会運営委員会が開かれ、9月30日で終了する会期を10月1日まで延長(4会派が延長に反対すれば、議案はすべて審議未了で廃案)して、全議案の討論、採決を行いました。

  その後、国に対して「石綿曝露対策の早期実施を求める意見書」を議員提出議案で上程し、全会一致で可決。その後休憩をとり、代表者会議を開いて特別委員会委員の選任について協議し、委員の選任を議事日程に追加することで一致。8名の委員枠を9名にし、市民連合から一関議員を新たに選任。平成会の岡田議員は10月1日に市民ネット21への入会届けを出したことから、新政会から特別委員会委員に選出されていたのが、市民ネット21からの選出に変わりました(新政会2名、日本共産党2名、市民ネット212名、市民連合1名、自民党1名)。

  今議会に付議された案件は市長提出議案30件、請願・陳情3件(その他に継続審査1件)、議員提出議案1件の計34件でした。各会派の態度は表の通りです(本会議で行った討論の要旨は別掲)。一般質問を行った議員は14名でした。 4会派12名が良識ある態度をとったため、流会の事態は避けられましたが、議長の横暴な議会運営を認めていいわけではありません。今後、議会の正常化に向けて、各会派が努力することが求められます。

  10月1日に平成会の岡田議員が市民ネット21に入会したため、会派構成は新政会7名、日本共産党5名、市民ネット215名、公明党3名、市民連合2名、自民党1名となりました。