マンションなどの耐震偽造問題 〜 蕨では? 〜

 大問題になっているマンションやホテルなどの耐震偽造問題。市民の方からも「蕨市内の建物は安全なのか」「マンションに住んでいるが心配」といった声がよせられています。

 市役所建築課の担当者によると、埼玉県からの連絡では「今回問題となった設計・施工の会社による建築は蕨市内にはない」ということでした。また、問題なった民間の指定確認検査機関が建築確認を行なった建物は市内にもある可能性が高いようです。

 今回の事件で指摘されているのは、「官から民へ」の弊害です。98年の建築基準法「改正」で民間任せにしたことが問題の背景にあると指摘されています。

 蕨市で受け付けることができる建築確認は木造2階建て程度の建築物などまでと制限されていますが、その中でさえ、昨年度では8割以上が民間の機関です。中高層建築物を含むそれ以外の建築確認についても8割近くが民間の機関により行なわれ、県の機関で行なわれる件数は少なくなっています。

全国的な報道でも「通りやすいところ・早いところ」が重宝されて、民間の機関に建築確認が集中していることが指摘されています。また、「今回の問題以外にも、効率優先で不適当な建築が行なわれているケースがあるのではないか」という心配の声も広がっています。改めて、安全最優先の制度にしていくことが求められます。