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蕨市07年度一般会計予算に対する質疑(かじわら秀明)

3月5日の本会議で、日本共産党を代表してかじわら秀明市議が、蕨市来年度一般会計予算案について質疑しました。

歳入
一般会計の予算規模は186億5千万円で、前年比2・8億円増えています。市税が11億5千万円の増で内訳は、税源委譲(所得税を減らし住民税を増やす国の改定)で5・5億円、定率減税廃止による増税で1・8億円、大企業の景気回復で2・8億円などです。一方、地方交付税が7億円減るなど、国からの収入は計15・1億円の減で、これを繰入金3・5億円増で埋め合わせている形です。

【質】ここ数年の税制改定で、市民への増税はどれほどになっているか。
【答】3年前と比べ個人市民税は11・5億円増えた。

西口再開発問題
【質】07年度の予定は
【答】建築設計は5月頃完了、権利変換は知事の認可が得られた後(秋の予定)。
【質】今後の市の負担はどう見積もっているのか。
【答】06年度から09年度までで、補助金3億4890万円。負担金は1億1070万円。
【質】補助金の根拠は。
【答】土地整備の補償、工事と工事監理の経費が対象。
【質】反対権利者や周辺住民への対策は
【答】組合が対応する。市は法令による対応する。
【質】自転車置き場への影響はどうか。
【答】西口駐輪場を移設する予定。
※西口第一駐輪場1730台分の代わりは、1300台分ほどしか確保しないと、後日の総務委員会で答弁がありました。

総務分野
●同和関係の特別旅費
部落解放同盟などが主催する研修会・総会に泊りがけで参加する特別旅費。新年度は約74万円が同和関連研修費で、議会費以外の特別旅費の約36%を占める突出ぶりです。

●交通安全対策
安心歩行エリア整備を行うため百万円を計上。新年度は、特に事故の多い北町4・5丁目を対象に、車歩道分離線や横断歩道を整備します。

●職員配置
02年から06年までで、正規職員は42人減り668人、臨時職員は60人増え250人(病院と学校を除く)です。
【質】戸籍や住民票など市民の個人情報を扱う臨時職員の体制は十分なのか。
【答】臨時職員も公務員であり、守秘義務を持つ。

福祉分野
●障害者通所施設利用者負担軽減
【答】社福センターなど通所施設で、食費の半額を補助、対象者93人。他にあすなろ学園などで11人。受領委任払いを検討する。
【質】他の対策はどうか。
【答】国の制度改定の規模が大きいので、これ以上の市単独の補助は困難。

●賃貸住宅の家賃保証助成
高齢者など低所得世帯が賃貸住宅を借りる場合、初回のみ半額で上限3万円、保証料を補助します。
【質】生活保護受給者へも広げるべきではないか。
【答】住宅扶助で同等の措置があるので対象外とした。

●学童保育
定員を超えている保育室が南町・塚越・中央東・北町と4園もあります。特に北町学童保育室は、定員40人に登録68人で、9人が中央や錦町に回っています。
【質】北町保育室の今後の対策をどう考えるのか。
【答】退室者が出たら優先的に受け付ける。

●保育園
待機児童は1歳児で3人、3歳児で9人。新年度新たにくるみ保育園で一時保育をします。これで5園中4園で一時保育を実施。
【質】みどり保育園ではいつから実施する考えか。
【答】計画どおり09年までにできるよう検討したい。

●生活保護
国は段階的に母子加算を廃止しており、15才以下では月額2万3260円を4月から1万5510円に削減します。
【質】対象の世帯数は。
【答】16歳以上の子どものある世帯は7世帯17人。15歳以下では39世帯。
【質】保護世帯の推移は
【答】04年3月602世帯、05年3月691世帯、06年3月733世帯。最近06年12月は718世帯970人と減っている。ケースワーカーは8人で一人当り89世帯を受け持つ。

土木分野
●木造住宅耐震診断補助
古い耐震基準の木造住宅について、上限5万円の耐震診断の補助をします。
【質】従来の簡易診断の実績と結果はどうか。
【答】2年で25件あり、うち14件が「倒壊の恐れあり」のD判定だった。

●舗装道補修工事
幹線4本(塚越大通182mなど)で518m分の補修をします。
【質】補修が必要な道路はまだまだ残されている。後どれだけあるのか。
【答】幹線で14路線、4300mで、総費用は1・8億円。

●中央第一区画整理
【答】新年度は112uの土地の買戻しと仮換地案の補正などを行う。
【質】移転が始まると大変な財政負担になる。見通しはどうなのか。
【答】おおかたの理解を得たら移転計画を立てる。財政は財政部局と調整したい。

●公園の維持管理・清掃
【質】環境整備委託料が減っているのはなぜか。
【答】昨年予算を増やし、多くの整備ができたため。
【質】市民の要望はまだまだ強い。道路と同様に公園整備も強めるべき。
【答】補正予算で考えたい。

教育分野
●校舎耐震補強設計
【答】07年度は東小1・2期校舎、西小1・2・3期校舎、中央東小教室棟・管理棟の補強設計をし、08年度に補強工事をする。一中B棟と塚越小校舎は08年度に補強設計、09年度に工事をする。他は10年度以降順次耐震化をはかる。

●小学校校舎改修
【答】中央小プール塗装と南小図書室エアコン設置をする。

●就学援助
人数は3年で428人から504人と増加傾向です。
【質】経済的困難をかかえ援助を要する家庭はもっと多いのではないか。
【答】必要な子どもが援助を受けられるよう対応する。

●放課後子ども教室
【答】毎週月曜日と毎月1回土曜日に実施。各校定員40人で、1学期の早い段階で始める予定。指導者の募集は学校・公民館などへ推薦依頼している。

●スクール支援員
【答】好評なので勤務日数を100日から130日に増やした。

消防分野
高規格救急車は、ゆれに強いベッドで患者の負担軽減、心臓マッサージ機など高度な救命機材で、救命率の向上をはかる、との説明です。この導入で、市内の救急車3台すべてが、高規格となります。

その他、新号興業からの土地売り払い代金未納問題、自転車駐輪対策、蕨ケーブルビジョン(株)からの配当金などについてただしました。