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日本共産党の予算組み替え案

大型開発の無駄使いをやめれば、
たくさんの市民要求が実現できる
―日本共産党が予算組み替えを提案―


 3月定例市議会最終日、日本共産党は志村茂団長が2007年度蕨市一般会計予算に対する反対討論を行いました。その中で、大型開発(蕨駅西口再開発事業と中央第一区画整理事業)の無駄使いをやめれば、市民の暮らしを守り、市民要求をたくさん実現できることを予算組み替え案(別表参照)で示しました。
 07年度予算で2つの大型開発事業に直接投入されるのは約8千万円ですが、07年度で見直しを行わなければ、08年度以降に100億円近いお金が必要になります。そのための財源確保に国保税と下水道料金を値上げし、市民サービスに要する予算も削るというのが田中市長の考えです。新しい市長がその考えを受け継ぐのか、見直すのかは、今後の市民の生活に大きな影響を及ぼします。
 07年度の予算で、当局が収入見込みを少なく見積もっている分(年度末になって予算計上し、再開発のための土地購入に当てたり、再開発事業基金に積み立てたりしてきた)と再開発事業基金を廃止することによる繰入金、及び無駄な支出を削る分とを合わせると、約9億4400万円が市民要求を実現することに使えます。その他にも市長が無駄を削る気になれば、市長専用車等の経費節減もできますので、まだたくさんの財源を確保できると思いますが、今回は省きました。
どのような市民要求を実現するかは、表1に示しました。表1にある21項目の施策(土地買戻しと基金への積立を除いた施策)は、財政が厳しいことを理由に市長が実施を拒んでいるものが多いのですが、それを実施するのに約4億4200万円でできます。その他に、市の隠れ借金である土地開発公社所有地の買戻し、市庁舎建設のための基金積み立て、歳入不足のときや急な支出が必要になったときのために財政調整基金への積み立ても行えます。

表1.日本共産党の予算組み替え案(単位千円)
《歳入で収入増を見込むもの》
一般財源の収入(※1)       150,000
繰越金               350,000
駅西口再開発事業基金繰入金     360,000
《歳出で支出を削減するもの》
再開発事業補助金の市負担分      19,200
中央第一区画整理事業繰出金      61,128
同和関係特別旅費              742
議員の費用弁償             2,166
全国都市問題会議参加費と旅費        360
議会運営委員会視察費            720
   合  計           944,316
※1: 一般財源は市税、地方交付税、臨時財政対策債の合計額

《歳出で予算を増やすもの》
蕨駅エレベーター設置設計委託料    10,000
防犯灯20基分増額           1,265
道路照明灯5基分増額          2,000
福祉入浴券の自己負担をなくす      6,864
介護保険施設入所者への助成      14,700
低所得者の介護保険料を軽減      36,639
障害者の負担軽減を拡充(※2)     1,000
中学校卒業まで医療費無料化      67,860
北町学童保育室増設工事(※3)    20,600
保育士2名増員(待機児童をなくす)   6,263
保育園新築工事設計委託料(同上)   11,000
がん検診の自己負担をなくす       1,019
舗装道補修工事を2路線増やす     20,000
道路橋梁維持費の環境整備委託料     3,000
北町雨水調整池設計委託料       30,000
錦町区画整理事業繰出金       150,000
公園等維持管理委託料          6,000
公園費の環境整備委託料         5,000
公園等整備工事費            3,000
緑化推進費の環境整備委託料       1,000
臨時教員14名分(※4)       44,800
土地開発公社から土地買い戻し    150,000
市庁舎整備基金積立金        200,000
財政調整基金積立金         152,306
    合  計          944,316
※2: 4種類のサービス利用料の合計額が1種類の上限額を超える
   場合に補助することと、舗装具の無料対象者を拡大する。
※3: 申込者が60名を超えたので、2クラスにする。
※4: 軽度発達障害児等を援助するため各校に1名配置し10名と、
   小学校3年生と4年生を35人学級にするために4名。