蕨市議会6月定例会が閉会
蕨市議会6月定例会が閉会ーー傍聴者は新記録ーー
蕨市議会6月定例会は7月4日、議案に対する討論・採決を行い、閉会しました。
今議会は、市長が頼高英雄氏に変って初の議会でしたが、選挙が終わった直後の議会だったため、市長提出議案については前市長が用意をし、頼高市長がそれを追認して提出したという説明でした。議案の賛否で各会派の意見が分かれたものはなく、11件はすべて全会一致で可決しました。
しかし、「日豪EPA・FTA交渉に対する請願書」(請願内容は別掲)については、新政会、市民ネット、公明党、自民党が、質問や意見表明をいっさいせずに反対し、不採択になりました。日本共産党は清水直子議員が賛成討論を行い賛成しました。市民連合(一関、小林各議員)と無所属の会(池上議員)は討論せずに賛成しました。
一般質問を行ったのは日本共産党5名、新政会3名、市民ネット1名、公明党1名、市民連合1名、合計で11名で、この4年間では最も少ない人数でした。質問内容は、頼高市長が選挙で掲げた公約の実行についての質問が圧倒的に多く、中には、選挙で示された民意を認めようとしない態度での質問も見受けられました。頼高市長の選挙公約を実行させるために、市民のバックアップが必要です。
頼高市長は、国保税と下水道料金の引き上げは行わないと表明したのを始め、議員の一般質問に対する答弁で、選挙公約を実行する決意を述べました。また、実施時期や詳細については現在検討中であることが答弁されました。
今議会は、市民の傍聴が多かったことも特徴です。議会開会日には頼高市長の就任挨拶を聞こうと、約百名が傍聴に来たのを始め、一般質問の日は3日間ともたくさんの人が傍聴しました。
「日豪EPA・FTA交渉に対する請願書」の内容
日本とオーストラリアの経済連携協定(EPA)及び自由貿易協定(FTA)交渉においては、日本の農業を守る立場で交渉を行い、米、小麦、牛肉、乳製品、砂糖などの農林水産物の重要品目について交渉から除外すること、等を求める意見書を政府関係機関に提出することを求めています。
埼玉県議会では2月定例会で同様の意見書を採択しており、国会でも参院農水委員会で同内容の決議がされています。蕨市議会の4会派が意見表明せずに反対したことは、良識が疑われる態度です。