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エレベーター設計予算削除に怒りの声相次ぐ

エレベーター設計予算を削ったことに、怒りの声あいつぐ

 蕨駅の東西口にエレベーターを設置するための設計予算を、公明党、民主クラブ、保守会派が削ったことに、怒りと批判の声がたくさん出ています。
 「蕨駅にエレベーターの設置を求める市民の会」は、蕨駅にエレベーターが必要なこと、エレベーター設計予算を削った理由は説得力がなく、設計予算を削除した会派の行為は市民の期待に背を向けたことであり、反省してもらいたいこと、今後設計予算が出されたときには賛成してもらいたいこと、等を宣伝しています。
 障害者の社会参加を重要な課題として位置づけている「障害者の生活と権利を守る埼玉県民連絡協議会」は10月8日、肢体不自由者や視覚障害者など約20名が集まって蕨駅構内と改札口外の点検を行い、バリアフリーの促進を求める宣伝をしました。合わせて、蕨市議会各会派に、エレベーター設置に尽力してもらいたいとの要望書を送付しました。
 日本共産党蕨・戸田地区委員会には、障害者と思われる人から、設計予算に反対した議員に対する怒りの川柳が葉書で送られてきました。
 党蕨市議団には、励ましの電話やメールが寄せられています。


〈参考資料〉 エレベーター設置に関する論戦のまとめ

〔T〕エレベーター設計予算を削除する修正案の提案理由の説明(三輪議員)
「(委員会での反対討論の内容を紹介してから)総務常任委員会と教育まちづくり常任委員会でこういう意見が出されたので削除する」

〔U〕2つの委員会での反対討論の内容
1、民主クラブ(一関議員)
@JR東日本との交渉で一方的に押し切られている
A蕨市が蕨市交通バリアフリー基本構想を策定していないのにエレベーターを設置するのは拙速
Bエレベーターよりも下りのエスカレーターを優先すべき
2、公明党(高橋議員)
@小中学校の耐震事業を優先すべき
3、新生会(川島議員)
@負担問題でJRが歩み寄っていない。時期尚早

〔V〕反対理由に対する日本共産党蕨市議団の反論
1、民主クラブの反対理由Aについて
  バリアフリー基本構想は義務ではなく、他市でも策定前にバリアフリー化を進めている例が多い。エレベーターを設置することで矛盾が出る可能性はない。
2、民主クラブの反対理由Bについて
  下りのエスカレーターは駅舎を改造しなければできず、多額の費用がかかるため当面は困難。既に検討されているエレベーターの方が現実的であり、障がい者などの利用にも便利。
3、公明党の反対理由について
  小中学校の耐震化については、前市長が作った計画より早めている。前市長の計画には注文を付けず、それより早める計画を批判するのは理屈が通らない。
4、民主クラブの反対理由@と新生会の反対理由について
  改札口の外もJRが設置すべきというのは、市長も議会の全会派も同じ意見。しかし、JRの態度は改札口の外は自治体が設置し、維持管理も自治体が行うというもの。JR東日本管内でJRが設置又は維持管理を行っているのは、特殊な3駅しかない。そうした状況を踏まえて市がJRに補助金を要望した結果、他駅では余り例がないがJRが補助金(1基だけ設置費用の3分の1を負担)を出すことで大筋合意した。
〔特殊な3つの駅〕
・那須塩原駅(皇族が使うエレベーターと新幹線のホームから直接物を運び出すエレベーター)
・川越駅(JRが駅ビルを作るときに、川越市が設置したエレベーターを壊し、JRが設置した)
・新三郷駅(旧国鉄の清算事業団が管理していた操作場の駅のエレベーターをJR東日本が引き継いだ)