6月定例市議会終わる
後期高齢者医療制度・市政検証委員会報告などに関し議論交わされる
20日、蕨市議会6月定例会は最終日を迎え、審議された議案のうち、請願、陳情、条例案各1件とその他の議案5件の討論・採決が行われました(人事案件3件は採決済)。
「ミニマムアクセス米の輸入停止を求める請願」については、志村茂議員が、日本の農業と食を守り国際的な食糧問題に対応する立場から賛成討論を行い、党市議団は賛成しました。しかし、民主クラブは退席、他の会派は反対し否決されました。戸田の法務局出張所が統廃合されるため蕨市に証明書発行請求機の設置を求める陳情についても、日本共産党・民主クラブは賛成しましたが、他の会派の反対で否決されました。市長提案の他の6議案は全会一致で可決されました。
今議会での特徴的な論戦を2点紹介します。
第一は、後期高齢者医療制度についてです。党市議団からは制度の問題点を改めて指摘し、保険料が安くなるという国のキャンペーンの問題などを質しました。また、75歳以上の市民に人間ドックなどの補助を行うことについては、党市議団以外からも要望が出され、頼高市長からは実施に向けた積極的な答弁がされています。さらに、後期高齢者医療制度についての市長の見解を問う質問には@制度が始まり市の役割が規定されている下では窓口などの業務に万全を期して市民の不安を解消するA制度については問題があり反対。凍結して国民的議論をしてほしい、との二つの側面から答弁がされました。
第二は、市政検証委員会報告についての議論です。議会に先立ち市政検証委員会報告が公表され、大型開発や土地開発公社の土地購入など蕨市が直面する課題について重要な検証がされました(内容については既報)。今議会では、この内容に対して、前市長の市政を支えてきた立場からの質問などもあり、議論が行われました。答弁では、中央第一区画整理の計画が財政的な見通しを持たないまま進められてきたことや、政策課題が部長会ではほとんど議論されてこなかったなど、これまでの問題点が改めて示され、これから蕨市を改革していく立場が述べられました。また、党市議団からは、蕨駅西口再開発の検討に報告の内容を生かしていくことを求める質問がされました。
なお、今議会の傍聴者の合計は、本会議で103人、委員会では2人でした。