議長が市民から出された陳情を審議せず
議長が裁量権を乱用し、市民の陳情を審議せず
日本共産党は審議するよう主張
3月定例市議会に向けて市民から提出された陳情2件を岡田栄次議長は議長預かりとし、審議しないという扱いをしました。この陳情は、「蕨市議会議員選挙および市長選挙における選挙公営に関して、公費支出の透明性確保のため、条例、規定の改正を求める陳情」と「議会運営委員会において会議録をとるようにすることを求める陳情」です。
この陳情の扱いについては2月18日の議会運営委員会で問題になり、日本共産党の志村茂委員が「市民から出された陳情を審議しないというのは今までに例がなく、議長の裁量権を逸脱している」と指摘をしました。民主クラブの一関和一委員は「議長によって陳情の扱いが変わるのは良くない。今まで通り審議すべきだ」と述べました。
議長は「『選挙の公費支出の透明性確保』の陳情については、1点はすでに蕨市選挙管理委員会が規定を改定しており、もう1点は県南5市の選挙管理委員会で協議中であり、議会が意見を言えるものではない。『議会運営委員会の会議録』はすでに行われており、審議するに及ばない」と延べました。
志村委員は「選挙管理委員会に対して議会が意見を言うことはできる。陳情内容に反対なら審議したうえで反対すればいい。議会運営委員会の会議録については、協議する事柄によって@要点筆記するものA会議録をとり公開するものB非公開にしているものに分けているということだが、分け方を議論したことはなく、話し合う必要がある。該当する委員会に陳情の審査を付託すべきだ」と主張しました。
松本徹(公明党)委員長は休憩にし、議長預かりとすることへの各委員の賛否を聞きました。新生会の今井良助委員は「議長裁決にまかせる」、三輪かずよし、池上智康各委員は「審議する必要はない」、一関委員は「志村委員とほぼ同じ意見だが、今回は議長預かりとすることに賛成する」と述べ、議長預かりに反対したのは志村委員だけでした。
議長は「すべての陳情について審議するかしないかを議長が判断するということではない。今回の陳情は今までの経緯もあり、審議しないことにした」と述べました。