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3月定例市議会終わる(09年度予算が成立)

多くの市民が見守る中、
市民のくらし・営業を守る09年度予算が成立
〜3月定例市議会終わる〜


 蕨市議会3月定例会は3月23日に最終日を迎え、条例案8件、補正予算案10件、予算案10件の市長提出議案と1件の議員提出議案(意見書)の採決が行われました。09年度一般会計予算と錦町土地区画整理事業特別会計は一部修正で可決。他の議案は全て原案通り全会一致で可決されました。
 条例は、商業振興条例を新たに制定した他、子ども医療費無料制度を通院で小学校卒業まで拡大、介護保険料の引下げ、幼稚園児補助金の5歳児での引上げ等の改正が主な内容です。
新年度一般会計予算への討論と一部修正について
 新生会が提案した09年度一般会計予算に対する修正案は、財政調整基金を使って錦町区画整理事業特別会計繰出金を2千万円追加、さらに塚越陸橋補修工事費1億1千万円を計上する内容。採決では民主党は反対、他の会派は賛成で可決されました。また、関連して錦町区画整理特別会計予算でも修正が提案され、全会一致で可決されました。
 修正部分以外の一般会計予算の採決に先立って、賛成の立場から日本共産党蕨市議団の鈴木智議員が討論を行いました。その中では、現在の厳しい経済状況でのくらしや地域の経済への影響などについて触れたうえで、政治・行政は国民の努力や切実な願いに応え責任を果たすべきと強調。そのうえで賛成理由として以下の4点を示しました。
@頼高市長が「市民のくらし、中小企業の経営を守る市政運営を貫く」立場を示し、国保税・下水道料金の値上げを引き続き行わないことや工事の早期発注や分割発注で地元業者の仕事に結びつく配慮をしたこと。
Aマニフェストの実現をはじめ市民要求に積極的にこたえていること。
B中央第一区画整理事業や蕨駅西口再開発第2第3工区など、蕨市の重大な課題について解決をめざす具体的な検討がされること。
Cその上で健全な財政運営を心がけた内容であること。
 修正については、塚越陸橋補修は再来年度に予定された事業の前倒しであることや08年度補正で財政調整基金に増額の要因があるなど、賛成した理由を述べました。また、同案に賛成しても市長の原案が財政的なバランスのとれたベストのものという評価は変わらないことを表明しました。
 続いて、民主クラブの大島議員は賛成の立場を示しつつも、国保税の据え置きを見直すよう求めました。
公的な保育を守ることを求める意見書を可決
 議員提出議案は、「子育て支援策を求める意見書」です。待機児童対策や要保護児童への対応の充実の他、「現行制度を堅持・拡充し、直接契約・直接補助方式を導入しないこと」も求めています。国が「新しい保育の仕組み」等、市町村が保育に責任を負う現行制度を改悪し市場原理の導入を狙うのに対して、現行制度での充実を求めるものです。
カルデロンのり子さん一家の在留特別許可を求める意見書を可決
 3月3日、議員提出議案として表題の意見書が全会一致で可決されました。市内第一中学校在学のカルデロンのり子さんの成長と学習の継続という見地から、入国管理法違反に問われている家族全員の在留特別許可を求める内容です。その後、両親は帰国することとなりましたが、のり子さんには在留特別許可が下りることとなりました。
 また、他に2月27日には人事案件3件を全会一致で可決、3月13日には、国の補正予算に対応する一般会計補正予算を賛成多数(民主クラブは退席)で可決しています(一部既報)。
傍聴は延べ386人
 本議会では、市長の施政方針が表明された初日に82人もの傍聴者が訪れる等、予算の成立を願う市民から強い関心が示された議会でした。会期中の傍聴者数は本会議で延べ379人。委員会では7人でした。