微生物を利用した生ごみ減容化処理システムを視察〜蕨戸田衛生センター議会〜(山脇・鈴木)
11月17日、蕨戸田衛生センター組合議会の視察で久喜宮代衛生組合を訪れました。同組合では、微生物の働きを利用した新しい生ごみ減容化処理システム「HDMシステム」を導入し、県内外の自治体などから注目されています。
現在、モデル地区に指定された1万世帯の生ごみをこのシステムで処理。各家庭では生ごみを可燃ごみと分別し、週2回の収集日に専用のごみ袋で収集所に出します。集められた生ごみは破袋分離機(写真)で袋と生ごみに分けられ、袋は焼却処理、生ごみは微生物が含まれる菌床に投入された後、混合・撹拌がくりかえされます。ここで、微生物の働きで炭酸ガスと水分に分解される仕組みです。1日に4トンの処理能力があり、24時間で90%以上分解されます。この過程での悪臭はどの程度か、参加者は関心を持っていましたが、夏・冬を通して作業現場はほとんど悪臭がなく、蠅も見ないとのこと。異物等が取り除かれた後、別に収集・破砕・熟成された剪定枝と合わせて堆肥として製品化され、モデル地区住民への配布等、活用されています。施設は他に使用していたものを転用したそうで、破袋分離機等の初期費用の他に、年額1573万円の委託料等がかかっています。
CO2の削減や焼却施設の延命化に向けて、ごみの減量化は避けられない課題です。現在、蕨戸田衛生セ
ンター組合でも、リサイクルフラワーセンターで生ごみの堆肥化が行われていますが、専用バケツで生ごみを一定期間保管する各家庭での手間や若干の悪臭などが指摘されています。今回視察したシステムは、こうした課題を考えるうえで参考になるシステムだと感じました。
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