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県南都市協議会・環境部会視察報告
ごみ減量化とリサイクルの取り組みを学ぶ - 市会議員 志村 しげる・やまわき紀子

説明する調布市環境部ごみ対策課の職員
説明する調布市環境部ごみ対策課の職員
県南都市問題協議会(川口・蕨・戸田の議員で構成)の環境問題研究部会は14日、ごみの減量化とリサイクルの取り組みが進んでいる調布市を訪れ、研修しました。

調布市は人口約22万人、面積は21・53平方qで、環境省が実施した「一般廃棄物処理事業実態調査(2009年度)」では、調布市民1人1日あたりのごみ量が779グラムで、人口10万人以上50万人未満の全国244市の中で第9位、リサイクル率46・3%は第3位です。

このように前進した背景は、2001年度当時の多摩地域は、焼却灰を埋め立てる最終処分場が12年度で満杯になる予定なのに、新しい処分場を設置するのは困難という状況で、ごみを減らす必要に迫られていたことです。そこで実施したのが@04年2月から家庭ごみの戸別収集A同プラスチック(容器包装類)の分別収集B04年度からごみの有料化(資源ごみは無料、高齢者等には減免制度有り)C不法投棄対策(パトロールなどの実施)Dふれあい収集(要介護高齢者や身体障がい者だけの世帯等は市職員が玄関先でごみ収集)E粗大ごみ再生品の展示販売F06年度から焼却灰のエコセメント化G07年10月から剪定枝資源化支援事業H08年7月から事業系ごみの減量対策(ごみの検査、分別・リサイクル指導、費用負担の適正化)I10年11月から使用済家電製品に含まれる金属の資源化です。

ごみの有料化にあたっては、1世帯あたりの負担を月額500円程度に抑えていることや、資源ごみを無料にすることで、分別によるリサイクルを推進、高齢者世帯への減免、家庭ごみの戸別収集、ふれあい収集等、様々な配慮を行っているのが参考になりました。

剪定枝資源化支援事業は、自宅からでる剪定枝をその場でチッパー車という車によりチップにし、庭などにまいて使用するということですが、2010年度は約61トンの枝を処理したということです。

焼却灰のエコセメント化は、焼却灰をセメント原料としてリサイクルし、道路工事などに利用するもので、これにより埋め立て処分する焼却灰はゼロになったということです。色々参考になりました。

ちなみに、県南協3市の市民1人1日あたりのごみ量とリサイクル率(いずれも09年度)を紹介しておきます(県南協環境部会の事務局が調査)。
◆1人1日あたりのごみ量
 蕨 市= 913グラム
 川口市= 969グラム
 戸田市=1023グラム
◆リサイクル率
 蕨 市=22・0%
 川口市=24・2%
 戸田市=18・2%