第18回市町村議会議員研修会に参加して(その1)
市会議員 志村 茂
市会議員 山脇紀子
2月7〜8日の両日、大阪で第18回市町村議会議員研修会が開催され、2人で参加しました。本号では、1日目の講義について報告と感想を書きます。
講演のトップバッターとして立命館大学の平岡和久教授が、「分権・自治と地方財政の基本視点」という演題で記念講演を行いました。
第1講は、「『地域主権改革』はどこまできたのか」というタイトルで、最初に、東日本大震災と原発事故はすべての関係者に実践的な課題を突きつけたと話し、復旧・復興で何が大切かということや、現在の対応の問題点を指摘しました。そして、◎地方分権の流れと国・地方の関係◎ナショナルミニマムと地方自治の拡充◎「ひも付き補助金」の廃止と一括交付金化をめぐって◎2012年度予算案における一括交付金、などについて話しました。
講演を聴いて、平岡教授が、「東日本大震災が明らかにした5つの重要なこと」として挙げた「住民の生命と健康、人間らしい生活の回復を最優先で守ることの大切さ」などが良くわかりました。また、地方自治体の役割、民主党政権が進める「地域主権改革」の問題点などが理解できました。
第2講は、「格差拡大社会における自治体の財政」がテーマで、◎貧弱すぎる福祉国家、貧困と格差、人口減少社会◎デフレ経済、地域経済社会の危機◎社会保障・税一体改革と消費税引き上げ問題◎2012年度地方財政の動向、などについて話しました。3月定例市議会を前にして、たいへん参考になる内容でした。
次に特別報告として、市議会で全国初の通年議会を実施した四日市市議会の毛利彰男議長が、議会活性化に向けた取組や議会基本条例の制定など、議会改革の取り組みについて話しました。蕨市議会は「議会改革推進特別委員会」を設置し、議論を始めたところですので、たいへん参考になりました。この内容は、別の機会に報告します。 (志村)
|