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議会改革と議会基本条例について議員研修会を開催

蕨市議会は7月25日、「議会改革と議会基本条例について」をテーマに、加藤幸雄氏を講師に招いて、議員研修会を開催しました。

加藤氏は、全国市議会議長会の事務局で調査広報部長を努めた人で、「議会基本条例の考え方」など多数の著書があります。

講演は約2時間半行われました。始めに、鹿児島県阿久根市の竹原市長、河村名古屋市長、橋下大阪知事・大阪市長による、議会を無視したり否定する態度を厳しく批判すると同時に、議会が頑張らなければいけないと話しました。そして、◎自治体議会の制度と特色◎分権改革と自治体議会の役割◎自治体議会の改革◎議会基本条例の制定、について話したあと、事前に蕨市議会から提出してあった12項目の質問に答えました。その後、さらに質疑応答を行い、予定時間をオーバーするほどでした。

「自治体議会の制度と特色」では、国は議院内閣制で一元代表制だが、自治体は大統領制で二元代表制であり、市長と議会が別々に選ばれて機関対立型システムになっていること等を話しました。

「分権改革と自治体議会の役割」では、分権改革と地方自治法の改正が行われてきた経緯、議会の役割として@条例の制定(立法機能)A行政のチェック機能B予算の議決・決算の認定(財政機能)があることを話しました。

「自治体議会の改革」では、住民に開かれた議会にするためには@会議の公開A情報の提供B議会報の充実が大事であること、議会改革で@議会報告会A首長に反問権B議員同士の討論C文書質問が行われてきていること、などを具体的に自治体名を挙げて説明しました。

「議会基本条例の制定」では、基本条例の立案には改革先行型と条例先行型があること、議会基本条例の制定の手続きとして全議員によるブレーンストーミング(テーマごとに全議員が発言すること)が有効であること、災害時の議会は議員の過半数が集まれなくても全員協議会を開く方法があること、委員会による資料請求を活用することなどを話し、議会の役割は行政をチェックすることなので、市長側に嫌がられるのは当り前と話しました。

研修会終了後に議会改革推進特別委員会の委員が集まり、次回(第4回)の特別委員会は8月30日(木)午前10時に開催することが決まりました。