【9月議会】市民参画と協働を推進する条例に質疑(市会議員 鈴木智)
今回新たに提案された本条例は、「市民参画と協働についての基本的な考え方や仕組みを定め、市民参画と協働を推進することにより、市民が主役の活力あるまちをつくることを目的」としたものです(第1条)。基本原則、市民の責務、市の責務、市民参画の対象と手続きなど、全体に係る規定に加え、審議会の公開と市民の選任、住民投票の位置付け、協働についての市民からの提案制度、実施状況の公表などの施策について定められています。
蕨市では、これまでも方針として「市民参画・協働のまちづくり指針」を定めて進めてきました。今回、条例化によって制度の安定と具体化がはかられること、機会を保証することで機運が高まり市民の意見や活動が一層市政などに生かされようになることなどが質疑を通して示されました。また、条例案を検討する段階から公募委員を含めた「市民懇談会」と協議を重ね内容が検討されてきた様子も示されました。以下、引き続き質疑への答弁を中心に紹介します。
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【市民の責務の意味】新たな義務や強制を意味するものではなく、努力方向として示したもの。
【住民投票の位置付け】市民参画の重要な手法の一つとして規定したもの。実施にあたっては、十分な議論が行われないまま住民投票が行われることのないよう、案件ごとに条例案を議会に諮り審議してもらう。
【協働事業の提案】公募により一定の要件で市民活動団体から事業を提案してもらう形式を想定。手続きについては現在検討中。
【実施状況の公表と検証】公表についての詳細は今後検討。また、評価検証についてはまずは行政内部で行うこと想定している。(質疑で指摘した)住民参画による評価検証は今後研究。
【推進が期待される分野と今後の課題】これまで中心的役割を担ってきた町会を基礎に、子育て・商工の分野など新たな拡大を期待して進めたい。また、行政としては情報の共有をいかに進めるかが一番の課題となる。
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