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県南協 都市計画・交通問題研究部会視察報告(鈴木さとし)

ケーシェアリングのポートを視察
ケーシェアリングのポートを視察
1月23日、県南都市問題協議会の都市問題・交通問題研究部会は、千葉県柏市で取り組まれている「ITSを活用したまちづくりのとりくみについて」をテーマに視察を行いました。
 柏市は都心から30?圏。以前からの中心市街地、新しいまちづくりが進む地域、市街化調整区域が広がる公共交通の維持が困難な地域がそれぞれ存在し、国道16号線の交通渋滞、JR・東武線・TXがそれぞれ乗り入れる交通環境等による課題等が指摘されています。こうした下でITS(高度道路交通システム)を活用した「低炭素型交通都市」「次世代型環境都市」実現のための研究開発の推進、事業化・実用化に資する活動を目的に柏ITS推進協議会を設立。市、県、国の他、市内外から東京大学等の研究機関、企業等が参加し活動を進めています。
 この日は、柏駅周辺で駐車場の効率的活用と渋滞緩和をめざす駐車場連携サービス、民間路線バス撤退地域でのオンデマンド交通事業(予約による乗り合い交通)の実証実験、市内数か所のポートから小型車(ガソリン車・EV車)・電動バイク・自転車を貸し出すマルチ交通シェアリングシステム実験、鉄道・バス情報連携の取り組み等について説明を受けました。また、市役所庁舎に隣接するオンデマンド交通のポートを見学しました。
 この日視察した内容は、いずれも研究機関が深くかかわる高度な技術に基づくシステム。本格導入にむけ今後も研究・検討が続く予定です。先端技術導入めざす先進的取り組みの視察としては興味深かったものの、交通環境や課題となる点、提携研究機関の有無等、蕨市周辺地域の状況とは相違点も多数。研究部会としては、最新技術の視察だけでなく、地域課題の分析が必要との感想を持ちました。