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県南協都市計画・交通問題研究部会研修報告(市会議員 鈴木さとし)

1月31日、県南都市問題協議会の都市計画・交通問題研究部会主催の研修会「わかりやすい!防災・危機管理対策」に梶原議員とともに参加しました。
 講師は株式会社危機管理教育研究所代表の国崎信江氏。国崎氏は阪神淡路大震災を契機に、子どもを自然災害から守ることを中心に防災についての研究・提言を行ってきた方で、文部科学省の「地震調査研究推進本部政策委員会」委員等を務めています。
 国崎氏は、はじめに「時代遅れの防災では、被害を減らすことはできない。時代にあった対策が必要」と強調。続いて、東日本大震災の被害の大きさや津波の破壊力等について詳しく紹介し、「一度も海に行かない人はいない。海のない埼玉県の皆さんにこそ津波の危険性や避難について学んでほしい」と語りました。また、阪神淡路大震災での揺れや建築物等の崩壊を再現した映像を示し、災害を具体的にイメージした対策が必要と強調。災害の危険性を示すハザードマップに都市に関する情報を重ね合わせ可視化した「防災まちづくりマップ」の作成で戦略的対策が可能になると語りました。さらに、ビルの高層階等では大きな揺れで家具や器具が激しく動き回り、衝突によって怪我するケースも多いことなどを紹介。「机の下に潜れ、という硬直した教えは危険。『身を守れ』という指導の徹底が大切」と指摘しました。他にも、震度6クラスの大地震では「自分も必ずけがをする」という前提での訓練や計画が必要、大災害時に多発する犯罪にも対策が必要、火災時に口をハンカチで覆っても効果がないため学校等では防煙マスクなどの備えが必要など、具体的に必要な様々な対策を紹介しました。
 これまで常識とされてきた「知識」でも、改めて科学的な知見を加えて検討する必要性、具体的な災害のイメージを持って対策や訓練にあたることの重要性が示された研修でした。