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【3月市議会】介護保険要支援者への保険給付継続を求める陳情に賛成討論(志村茂)

 陳情第1号、「介護保険要支援者への保険給付を継続するよう国に意見書の提出を求める陳情」に、日本共産党蕨市議団を代表して賛成の立場から討論いたします。

 厚生労働省は、介護保険給付費の伸びを抑制するため、今国会で介護保険法を改悪することを狙っています。その中の1つが、これまで要支援1と2の人に介護予防給付で行ってきた訪問サービスと通所サービスを給付対象からはずし、市町村が実施する事業にまる投げすることです。
 サービスの内容や単価などについて一律の基準はもうけず、市町村が「柔軟」に対応することになっています。費用を削減するために、ボランティアや民間企業の活用も可能にします。現在の介護報酬以下の単価を設定することを求めており、介護事業所からすれば、現在と同質のサービスを提供しても、収入は減ることになります。利用料については、利用者の負担割合を1割以上にすることはできても、引き下げることはできないということです。
 市町村の財政状況によって、現行の給付内容を維持できない市町村がでることや、自治体間で給付に格差が生まれることが懸念されます。
 現在、訪問介護では、ヘルパーがともに調理や掃除などを行い、会話を重ねることで心身の健康状態や困りごとを把握し、高齢者の生活全般を支えています。認知症の人にとっては、初期の段階でケアを受けることが重症化の予防になっています。
 訪問・通所サービスを保険からはずすことは、要支援者が適切なサービスを受けることができず、要支援者の重症化をもたらす心配があり、介護保険財政の圧迫につながる可能性もあります。
 以上の理由から日本共産党蕨市議団は、訪問サービス、通所サービスを介護保険給付からはずすことに反対であり、よって、本陳情に賛成いたします。