index
障がい者の入所施設設置の陳情に賛成討論(志村茂議員)

障がい者の入所施設設置について検討を求める陳情に賛成

 陳情第4号「障がい者の暮らしの場 特に入所施設についての陳情」に、日本共産党蕨市議団を代表して、賛成の立場から討論いたします。
 障がいがある人もない人も、住み慣れた地域で家族と一緒に住み続けたいと考えるのが人情ですが、重い障がいがある人の場合は、家族が介護することが困難になれば、多くの人は入所施設に頼らざるを得ません。しかし、入所施設が不足しているため、入所したくても、なかなか入所することができないのが実態であり、障がい者やその家族の方々は、大きな不安を持っている人がたくさんいます。
 障がい者入所施設の県内の待機者は、平成24年5月1日時点で、知的障がい者が730人、身体障がい者が396人います。県内の10の障害保健福祉圏域別に見ると、南部圏域の入所施設の不足が顕著です。入所施設は、家族が住んでいる近くにあるのが良いのは言うまでもありません。今年4月に、川口市に定員60名の入所施設が開設しましたが、100名以上の入所希望者がいたということであり、まだ足りません。
 平成25年8月1日時点で、蕨市民の入所施設待機者は10人でした。その後、新たに入所申請を出した人が3人いて、川口市にできた入所施設に2人が入所し、その他の施設に1人が入所したということで、現在も待機者は10人だということです。入所申請を出していない人の中にも、将来は入所したいという人もいます。
 本来は、障がい者の人権を守るために、国の責任で必要な入所施設の整備を進めるべきですが、政府が消極的なため、市に施設整備のための努力を求めざるを得ないのが実情です。
 蕨市は現在、障がい者の暮らしの場として、グループホームの建設を進めています。そのことはとても大事なことですが、グループホームでは生活できない重度の障がい者のために、次は入所施設の建設に努力してもらいたいと思います。蕨市の財政状況を考えると、同時に色々な施策を行うことができないのもわかりますので、陳情書に書かれているように、長期的な観点で入所施設の建設を検討することが必要だと考えます。
 以上の理由から、日本共産党蕨市議団は本陳情に賛成いたします。