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防災・減災対策(三条市)、市役所等の複合施設(長岡市)を視察 - 総務常任委員会視察報告‐市会議員 鈴木さとし

複合施設「アオーレ長岡ナカドマ」にて
複合施設「アオーレ長岡ナカドマ」にて
総務常任委員会の行政視察が行われ、4日に新潟県三条市、5日に長岡市を訪れました。

三条市では、2004年と2011年に猛烈な豪雨に見舞われ、死者を含む甚大な被害が発生しました。その後、河川改修等の他、防災訓練や様々なソフト事業の強化等を行い、全国的にも注目されています。

視察では、甚大な被害の様子とともに、経験したことのない災害で対策本部が混乱し、避難勧告のタイミングや情報伝達で苦労した様子が生々しく伝えられました。また、情報収集・伝達活動の迅速化、避難勧告等発令基準の明確化、災害時要援護者対策の強化、ハザードマップ等の豪雨災害対応ガイドブック作成等の対策が説明されました。

私が注目したのは水害ハザードマップの、地域特性を理解する簡略表記型の「気づきマップ」、状況に応じた対応行動を示す「逃げどきマップ」の2種類。様々な状況下での避難方法が一目でわかる工夫は、蕨市の各種ハザードマップ整備等の事業でも意識して行うべきと感じました。

長岡市では、2004年の中越大震災を経て、老朽化した市庁舎の建て替え等が課題となった際、中心市街地の賑わい創出などの効果も期待し長岡駅前に移転。市役所を含む複合施設アオーレ長岡が整備されました。「職員の仕事場から市民が集まるシティーホールへ」との考えから屋根付き広場「ナカドマ」や回遊テラスは市民の交流や活動の場に。また、貸部屋は市民活動には無料。市議会の議場は1階、市長室、議長室は3階で、文字通りのガラス張りで、「ナカドマ」やテラスから見ることができます。

一方、活性化への効果が見られない、整備・維持管理に膨大な費用を要する等の問題が指摘されています。施設そのものの是非はともかく、市役所の在り方について、新たな視点を得ることができた視察でした。