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奈良市の「地域でつくる学校予算」、守山市の「青年団活動」を学ぶ - 教育まちづくり常任委員会視察報告‐市会議員 かじわら秀明

どろんこバレーPR(=もりやま青年団HPより)
どろんこバレーPR(=もりやま青年団HPより)
教育まちづくり常任委員会は、4日と5日、奈良市と滋賀県守山市を視察しました。

初日、奈良市でのテーマは、地域で決める学校予算事業。地域支援課の高塚主管から説明を受けました。奈良市の人口は約36万人。22の中学校区(47小学校と35幼稚園)ごとに、各150万円から650万円の予算を配分し、その使い道を学校区の市民が計画し実施するもので、地域の人材や環境を生かし、子どもの学習活動を充実させることを目標としています。

事業の効果としては、子どもの体験する場が増えたこと、生きる力を育むことができているということがあげられました。逆に課題として、教員の負担増があり、今後、(教員の負担が増えないよう)学校の理解を得ること、地域のニーズを見極めることが、事業継続の留意点だとの説明でした。

2日目の滋賀県守山市は、人口約8万人で蕨市とほぼ同じ。面積は琵琶湖部分を除き40平方キロ。テーマは青少年育成事業です。生涯学習課の高橋課長と中学教師でもある佐々木指導主事から説明を受けました。

従来の青年団が消滅状態になったもと、若者の活躍できる場をつくれないか、との問題意識のもと、2006年に田んぼでバレーボールをする「どろんこバレー」を実施(写真)。12年には青年活動に補助金を交付する要綱を策定、全国地域青年「実践大賞」も受賞。今年度は劇作家の大峰順二氏を招き「研究会」を開催して、青年活動への助言を受けているとのことです。若者が「もりやま青年団」を結成し、団員は15人程度ですが、昨年19歳の人が4人加わり継続の意欲が続いているようです。

若者の活躍できる場をつくるという点では、若者が生き甲斐を持って働くことができる国づくりが求められ、その視点での政治の転換も必要と感じました。

奈良市も守山市も、地域活動、青年活動の調整役に市職員・教員がかかわっています。公務員の重要性も確認でき、公務員バッシングをはねかえす大事な要素だと考えます。