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議会改革を視察調査
議員間討議、自由な傍聴、予算委員会のあり方など学ぶ
市会議員 鈴木智・梶原秀明

 岩倉市議14人(左側)と議論する鈴木市議・梶原市議(右手前から4人目と5人目)     
岩倉市議14人(左側)と議論する鈴木市議・梶原市議(右手前から4人目と5人目)  
議会運営委員会は議会改革の先進議会調査のため、2月7日に愛知県岩倉市議会、8日に三重県四日市市議会を視察しました。議会は行政をチェックし政策提案する役割を持ち、その活動を市民に分かりやすく伝える努力が、両市議会とも行われているので、それを中心に報告します。

傍聴が完全自由な岩倉市議会
岩倉市は人口約4万7千人、市域は約10平方キロメートルで、蕨市同様、市のコンパクトさを強調しています。15人の議員全てが議会役職につき、視察受け入れも全議員で対応、ともに勉強する方針とのことで、この日も14人が参加し、蕨市議と岩倉市議で活発な議論がかわされました。

岩倉市議会の傍聴規定では、傍聴の手続き不要、録音・録画自由で、全ての議論を市民にオープンにしています。議員間の自由討議の課題では、保育料軽減を求める市民からの請願について、議員間の合意をめざして討議し、趣旨採択にいたった例があるそうです。

通年議会の四日市市議会
四日市市は、人口約31万人、議員定数は34人。市議会は通年議会が特徴で、1年中議会が開かれており、議長や委員長の権限で速やかに会議を開けること、市長の専決処分がなくなったこと、委員会での審議時間が増えたなどのメリットがあるとわかりました。

反問権・議会報告会・予算委員会
どちらの議会も議会基本条例で執行部の反問権を定め、四日市市議会は反問の範囲を広げ、議員に対する市長の反論をも認めていて、市と議員との活発な議論を促すものと感じました。議会報告会も両議会とも実施していますが、参加者が減少傾向で、議会に関心を持ってもらう努力を続けています。蕨市議会では5月14日に、2回めの議会報告会を開催する予定ですが、市民のためになる面白い会となるような工夫が必要です。さらに両市議会で、予算常任委員会を置き、事実上全議員が参加しますが、議員数の多い四日市市議会では、委員会を4つの分科会に分け、分科会の要点議事を1週間ほどで作成し、各議員が全ての分科会議事を読んでから、予算委員会全体会でさらに質疑ができるという点は、参考になりました。

その他、岩倉市議会で議会基本条例に基づき昨年度34件の資料要求を市にしたこと、四日市市議会では同様に文書質問(休会中に限る)を14件していることも参考になります。

議会だよりのありかた・政務活動費使途の公開
どちらの議会も、「議会だより」はカラー版で読みやすく、意見が分かれた議案や請願など、賛成討論・反対討論が載っていること、議案への質疑応答が載っているなど、蕨市議会よりわかりやすくなっています(戸田市議会も同様)。政務活動費についても収支報告のみならず、領収書や視察報告などを閲覧可能(岩倉市議会は今年度分からホームページで公開の予定)としていることは、蕨市議会でも取り入れるべきであり、党蕨市議団は議会改革特別委員会などでその旨主張しています。