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ひとがつなぐ都市の魅力と地域の創生戦略を学ぶ - 市議会議員 やまわき紀子

都市問題会議で学ぶ山脇市議
都市問題会議で学ぶ山脇市議
9日〜10日、沖縄県那覇市で開催された全国都市問題会議に参加してきました。
この会議は全国市長会等4団体の主催で毎年行われるもので、79回目の今年のテーマは「ひとがつなぐ都市の魅力と地域の創生戦略―新しい風をつかむまちづくり」。蕨市議会から3人の議員が派遣されました。

初日、東京大学資料編さん所の山本博文教授が「多様性のある江戸時代の都市」と題して基調講演を行い、江戸時代の参勤交代の実態と宿場の生活や庶民の旅行する文化によって、街道や宿場町の発展、門前町の発展をもたらしたと紹介。宿場町の発展から現在に続く蕨のまちづくりの基礎がつくられていったのだと改めて勉強になりました。

続いて、主報告として開催地那覇市の城間幹子市長が発言しました。観光客も地元市民も楽しめるまちの創造、子どもの貧困対策や肥満者の割合が高いことから健康長寿へのとりくみ、性の多様性を尊重するとりくみ等の施策を紹介しました。

一般報告では、首都大学東京大学院の山下祐介教授が、「人口減少社会の実態と都市自治体の役割」と題して講演。山下氏は、人口が都市に過剰に集中する合併は失敗だったと批判。また、まちづくりは歴史を尊重し文化を大事にすべきときに、学習指導要領は文化をないがしろにし、経済のための教育になってしまっている。やるべきことは、選択と集中・競争と淘汰をすすめる現在の経済ではなく、多様性の共生や自治・協働へと転換させることを訴えました。 釧路市の蝦名大也市長や、琉球大学の下地芳郎教授から各地の特徴ある実践的な内容が報告されました。

2日目は、今回の会議のテーマでのパネルディスカッション。自治体の首長、会社社長、まちづくりプランナーやアドバイザー等の立場から地域活性化等の視点や実践例、地方自治体の役割等について発言が交わされました。

2日間の会議を通して、沖縄を中心とした都市の魅力やまちづくりを進めている各地の内容は、現場での努力や検討する過程も紹介され興味深いものでした。これからのまちづくりは、国籍や性など住民の多様性を尊重し、市民が主役に、人と人とがつなぐ、まさに「住民自治」のまちづくりがカギであると思いました。

会議終了後は、少ない時間でしたが、平和公園の平和の礎や、ひめゆり平和祈念資料館を見学してきました。沖縄の基地や平和の問題については、また改めて報告したいと思います。