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「予算決算」常任委員会の経験を学ぶ
議会運営委員会視察報告 市議会議員 鈴木 智・山脇紀子

八尾市役所本館前にて。左から鈴木市議、山脇市議
八尾市役所本館前にて。左から鈴木市議、山脇市議
議会運営委員会の行政視察が行われ、4日に大阪府・八尾市を、5日に同・寝屋川市を訪れました。

八尾市議会では、以前は、予算は4つの常任委員会に分割付託、決算は一部の議員による決算特別委員会でそれぞれ審議されていました。しかし、予算と決算を別々の議員が審議することや、議員の専門性を生かせないこと、分割付託における議案一体の原則との整合性などが課題として指摘されていました。そこで、15年度から議長を除く全議員で「予算決算常任委員会」を設置。これまでの部門別常任委員会に対応する分科会(4分科会)を予算決算常任委員会に置き、そこで予算及び決算にかかわる議案を審議。討論・採決は全体会で行われます。

一見、審議過程が複雑に感じますが、理事会を開催し分科会への審議項目の振り分けや採決での各会派の態度の確認など行うこと、他の議案を審議する常任委員会日程と組み合わせることで効率的な運営を行っていることなどの工夫が行われています。また、審査効率が向上したとの感想も聞くことができました。

八尾市議会では、ほかにも大学との連携や高校生とコラボした取り組みなども行われていています。

寝屋川市議会でも、八尾市議会と同様の事情から、定数27人から24人に削減した19年4月、予算決算常任委員会を設置。4常任委員会から3常任委員会へと再編し、対応する3分科会を予算決算常任委員会内に置いています。基本的な審議過程は八尾市とほぼ同じです。定数減による改選(同時期に中核市への移行)という決まった時期を設定し、そこに向けた再編を行った過程を聞くことができました。

蕨市議会でも予算・決算の審議方法が課題になっています。会議日数が増える課題はありますが、今後の検討に参考になりました。