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【9月市議会・一般質問】「表明されない不安や困りごと」へ寄り添う
福祉的支援及び広報の積極的推進を
市議会議員 武下涼

武下 コロナ禍において、「表明されない不安や困りごと」へ寄り添う、支援や広報が必要と考える。市の地域子育て支援センター、市民の活動により、子どもへの支援につながった事例はどのようか。
健康福祉部長 地域子育て支援センターの利用者で、継続的な見守りについてだが、精神的に不安定で養育能力に課題がある保護者と発達に遅れのあるお子さんのケースで、日常的な支援が必要と判断し、保育園の利用ができるような支援を行い、保健センターと子ども家庭総合支援拠点とが連携して見守りを続け、外部関係機関とも連携を継続している事例がある。

また、NPOや市民活動からの支援事例だが、母親の子どもに対する関心の低さから、子どもが不登校状態となった母子家庭世帯がある。長年、児童福祉課もかかわってきたが、子ども食堂を利用され、社会的な関わりができ、結果として、児童福祉課、学校スクールソーシャルワーカー支援によって、高校進学につながった事例がある。

武下 自治体や民間が連携し、子どもの支援に結びついた重要な事例だ。本市の学習支援事業について、委託先の事業者は、どのように蕨市の子ども達や保護者を支援しているのか。支援の内容・特徴を交えた事例、また、自治体と事業者との連携でどのような効果が表れているか。
健康福祉部長 委託先からは毎月、生徒一人ひとりの定例報告書が提出され、そこには家庭訪問時の内容、学習支援教室の様子、支援の方向性、支援の方針が記述されており、ケースワーカーと共有し、学習支援員と確認し合い、気づかなかった課題が見つかると言った効果がある。

武下 支援から解決といえる段階までに相当な労力や時間を要する。市民の活動や学習支援事業が子どもの支援に重要な役割を果たしている。子どもの貧困対策にあたって、あらためて子どもの生活実態調査、子どもの支援にかかわる団体などの資源量の把握を進め、貧困の連鎖を断つ取り組みに力を入れていただきたいが、考えはどうか。
健康福祉部長 他の事例なども踏まえ検討していく。