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【12月市議会・委員会】核兵器禁止条約の批准を 被爆者の切実な思いが語られるー総務常任委員会・分科会報告(市議会議員 鈴木智)

11月31日に予算決算常任委員会総務分科会が、1日には、総務常任委員会と同分科会が行われました。
 
31日の分科会では、追加上程された一般会計補正予算を審議。?国の子育て世帯臨時特別給付金のうち12月支給分、?蕨市のひとり親家庭等臨時支援給付金、それぞれの歳入について質疑が交わされました。

12月1日の常任委員会では、埼玉県原爆被害者協議会(しらさぎ会)からの「日本政府に『核兵器禁止条約』の署名・批准を求める議会決議意見書採択に関する陳情」を最初に審議。陳情者の原明範会長が、自身の被爆体験を交え「子どもの世代、孫の世代に、この核兵器を残したまま未来を託すわけにはいきません」と熱い思いを陳述しました。
 これに対し、公明党は、核兵器廃絶に理解を示しつつも「与党の立場では(賛成は)難
しい」と発言し反対。令政クラブは討論で、核抑止力に固執する立場を強調し反対しました。

 日本共産党は討論で、核保有国が反対する中でも同条約はすでに大きな政治的、道義的な力を発揮していることを強調。国際的にも支持が広がっていることを紹介し、蕨市平和都市宣言の立場から蕨市議会は意見書を国に送るべき、と賛成しました。採決では賛成多数となりました。

 他に、手数料条例一部改正は全員が賛成しました。

 続いて分科会では、初日に提案された一般会計補正予算の所管部分を審査しました。

「生きている限り核兵器廃絶を叫びます」 原会長の陳述(要旨)

 

あらゆる国の「核兵器禁止条約」への署名・批准に、被爆国日本が先頭にたつよう、政府等に意見書を提出していただきたい。
 私は広島で3歳の時に被爆しました。外にいた兄弟は瀕死の状況。いとこは、学校の下敷きのまま火に焼かれ、別のいとこは収容先で「水が欲しい」の言葉を最後に亡くなりました。このような残忍な兵器を許す事ができません。
 条約の採択・発効で、念願がかなったと感じています。しかし、唯一の戦争被爆国である日本政府は、この条約の批准・署名することに背を向けています。
 世界では、核兵器禁止条約支持の波が広がり、来年3月の核兵器禁止条約締約国会議にはNATOに参加するノルウェー・ドイツがオブザーバー参加すると聞いています。
 条約により、核兵器は禁止すべきことが世界中に示されました。同時に、反対する核保有国の動きも大変緊迫してきました。このままではふたたび被爆者が生まれてしまう。
 私たちの子どもの世代、孫の世代に、この核兵器を残したまま未来を託すわけにはいきません。被爆者の平均年齢は84歳です。私たちは生きている限り、核兵器廃絶を叫びます。全ての国民、世界中の人々に力を貸してもらいたい。

(※陳述の内容のメモを書き起こしたものであり正式な記録ではありません)