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【3月市議会・質疑】国民健康保険特別会計へ質疑(市議会議員 宮下奈美)

宮下 国保は社会保障であり国民皆保険の中核。国の財政支援は欠かせない。「埼玉県国民健康保険運営方針(第二期)」により県内市町村は相次いで国保税率を引き上げざるを得ない状況に陥った。施政方針で「市民の暮らしと健康を守る立場」が示されたが、市民負担軽減という点から予算案編成の基本的な考えと、県運営方針(第二期)影響下での蕨市国保運営をどのように考えているのか。

市長 県の標準保険税率からすると蕨は35%(※)の乖離。改定は止むを得ない。コロナ禍で厳しいが国保運協に諮問し、その答申で提案した。本来、蕨の水準の方に保険税率を統一してもらえばいいが、そうなっていない現状がある。これからも市民の健康・暮らしに充分配慮しながら、運営していきたいという考えで予算編成をした。

宮下 蕨市国保は市民のための制度でもあり国保の地域性という特徴からも加入者の協力は欠かせない。税率見直しに関わって市民への広報はどのように検討されたのか。また、県運営方針(第二期)による制約を受ける市町村国保の立場について、今後どのような見通しを持つのか。

市長 コロナ禍で市民への説明・理解は非常に大事。運協からも意見をもらい、(説明)動画を作った。
「国保の国庫補助を増やすべき」は、市町村は一致し、意見をあげている。広域化しても国保の財政問題は解決しないと考えている。例えば同じ県内でも同じ保険税ということが理想であれば、その保険税の水準が、どこがふさわしいのかを、本来は議論すべき。現状でも社会保険と比べて国保は高い。所得に対して妥当な水準に引き下げる方向になればいいが、そのためには、国保の国庫補助の増額が必要不可欠。市長会として国庫補助の増額がされるよう取り組んでいきたい。
(※県との35%の乖離は、蕨市が市民への税率を低く抑え、市民負担軽減に努めているという事です)