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市民要望が反映された2008年度予算

 蕨市の2008年度予算の概要について1月31日に日本共産党蕨市議団に対して説明が行われました。その後の調査で詳細がわかりました。
 これまで日本共産党蕨市議団として特に強く要望してきたものを中心にお知らせします。


妊婦無料健診が拡大

妊婦が受けるべき健康審査は妊娠中の母体や胎児の健康確保のために必要です。妊娠初期より23週までは4週間に1回、24週より35週までは2週間に1回、36週以降分娩までは1週間に1回の受診が必要で、これに沿って受診した場合、受診回数は14回程度になります。妊婦健診は医療保険適用外なので、蕨市立病院では、一回の受診に3800円、血液検査などを伴うと1万円程度の費用がかかります。全国的には母親の平均負担額は12万円と言われています。これは大きな負担となっています。中には、妊娠とわかっていても受診料が高いので妊娠5ヶ月になるまで病院に行かなかったという話しもあり、経済的な理由で健診を控えてしまう妊婦さんもいます。また、奈良県でも妊婦さんが救急車でたらいまわしにされ死産してしまったというニュースもありました。この方は、かかりつけの医者をもたずに陣痛がきて救急車を呼んだということで、いま、一度も健診を受けずに「とびこみ出産」をする方も増えてきているようです。これも経済的負担が大きくなっていることが一因になっているといわれています。
こうした中、厚生労働省は、今年1月に現在は2回にとどまっている妊婦への健診回数について、公費負担は14回程度が望ましい、財政難でも5回程度が原則であるとの通知をしました。
こうした通達に基づいて全国的に14回分無料化する自治体も増えてきています。埼玉県では初めてときがわ町で、10月から5回分補助されました。
蕨市でも少子化対策として妊婦無料健診の拡大を望む声は大きくなっています。昨年9月議会で初めて山脇紀子議員が一般質問で取り上げました。そしてついに2008年度予算に5回を補助する予算2655万円が計上されました。これで8週、20週、24週、30週、36週の健診が無料になるそうです。また、HCV抗体検査や子宮頸ガン検査など検査項目も増える予定です。


学校校舎の耐震化を推進

 日本共産党蕨市議団は、一貫して学校校舎の耐震化計画をより早めて実施することを求めてきました。また、頼高市長は、田中前市長の下での計画を早めて「すべての小中学校を4年間で耐震化する」をマニフェストに掲げ、9月議会でも補正予算で南小の耐震診断が追加されています。
 来年度は、いよいよ耐震化工事が始まる年であり、そのための予算が組まれています。来年度に校舎の耐震化工事、設計、診断が行われる校舎については以下の通りです。
耐震補強工事
東小 1・2期校舎
西小   1・2・3期校舎
中央東小 教室棟・管理棟
※工期は夏季休暇中
耐震補強工事設計
南小 旧校舎
一中 B棟
※工事は09年度を予定
耐震診断
中 A棟
二中 教室棟
東中 特別教室棟
※工事は10年度を予定


健康診断を個別健診へ変更
 
 これまで30歳から64歳まで方の健康診断は、東公民館や南公民館、保健センターにて9日間に限定しての集団健診で行われてきました。これに対して日本共産党蕨市議団では好きな医療機関で誰もが受けやすい個別健診に切り替えるよう長年求めてきました。昨年の12月議会の一般質問でも山脇紀子議員が質問しました。戸田市でも、個別健診に変更したところ受診率がアップしたという話しを聞きました。ここ近隣で集団検診を行っているのはとうとう蕨くらいになってしまいました。
そして、ついに2008年度予算には、国民健康保険に加入している40歳から64歳までの方は、蕨戸田市内の病院にて6月から10月の間で好きなときに受けられる個別健診に変更する費用が計上されました。また、30歳〜39歳の方は国保に限らず市民であれば同様に個別健康診断が受診できるようになります。しかし、これまで無料で受けられていた健康診断ですが、新年度から受診する際に800円の自己負担を支払わなければならない予定です(非課税世帯は減免を予定)。
また市では様々ながん検診も行われていますが、40歳から64歳の方の肺がん検診についても健康診断と同時に受診するので個別検診にと変更されます。これで、個別検診で受けられるのが、肺がん・子宮がん検診(20歳以上、6月〜8月指定医療機関)となり、集団検診(保健センター)で行われているのが、胃がん(35歳以上10月)・乳がん(30歳以上女性、10・11月)・大腸がん検診(30歳以上、5月)となっています。