09年度予算の概要示される
子ども医療費無料制度の拡大(通院で小学校卒業まで)、蕨駅へのエレベーター設置など実現へ
1月26日、来年度予算の概略についての説明が、日本共産党蕨市議団に行われました。
説明によれば、予算規模は、一般会計は197億5千万円で08年度と比べて6・8%の増。一般会計と特別会計の合計では339億9千3百万円で2・8%の増となっています。
一般会計の規模が増えている主な理由は、市民生活にかかわる支出や、本格着工した蕨駅西口再開発に要する支出が増えることによるもので、関連する国・県の支出金や基金からの繰り入れが増えています。
さらに、歳入に関しては、市民税で個人分の増額が見込めるものの、法人分では厳しい経済状況の影響で大きな減額となり、全体として2.2%の減となるなど、さらに厳しい状況となることが説明されました。
歳出では、そうした状況ではあっても、市長マニフェストを中心に市民生活を守っていく努力がされています。主なものは以下の通りです。
総務費では、防犯灯の増設や蕨市防犯計画の作成など安全安心のまちづくりの推進や、多重債務に関する市民相談を始めることなどが盛り込まれています。
民生費では、子ども医療費無料制度を通院で小学校卒業まで拡大されます。また、保育園全園で夜7時までの延長保育の実施、さくら保育園で土曜日延長保育の夕方5時までの実施、北町地区に学童保育室を増設するなど、子育て支援がさらに充実されます。また、後期高齢者医療制度に加入する市民に対しては、受けられなくなっていた保養施設の宿泊利用助成を蕨市が行うことなどが特徴的な内容です。
衛生費では精神障害者保健福祉手帳の申請の際、自己負担だった診断書料に上限5千円が補助されます。
商工費では市政施行50周年を記念して機まつり・宿場まつり等の観光行事委託料が加算されました。また、まちの現状をふまえて、中心市街地活性化基本計画の見直しも行われます。
土木費では、蕨駅西口にエレベーターを設置する予算が計上されます。また、下水道特別会計では、浸水対策の調整池設置に向けた位置の選定や事業認可の変更についての申請が行われることも示されました。
教育費では、小学校4年生までの35人程度学級の2010年度実施に向けて、教員採用試験を行うための経費が計上されました。また、南小旧校舎・塚越小校舎・一中B棟で耐震化工事が行なわれ、一中A棟・二中教室棟・東中特別教室棟の耐震設計も計上されます。5歳児の幼稚園児補助金の増額なども盛り込まれています。
内容の説明に加えて、党市議団からの質問に答えて、こうした事業を行いながらも、市債(市の借金)の総額は減っていく見込みであることも示されました。
来年度予算の全体については、23日から始まる3月定例議会で示され、審議されます。