保険料なしで誰もが受け取れる最低8万円の年金制度を - 社会保障の会が学習会
年金制度の学習会が17日に福祉・児童センターで行われ、47人が参加しました。社会保障をよくする蕨の会の主催。講師の斉藤健氏は、年金者組合埼玉県本部の委員長で、後期医療の不服審査請求をはじめとした活動のほか、県内でひろく年金問題などの講師活動をしています。
斉藤氏は、1874年の貧民対策(おめぐみ)、1876年の恩給制度(役人のお手盛り)、1939年の厚生年金制度開始(戦費調達)など、年金の歴史からときおこし、消えた年金に責任を持とうとしない政府の姿勢が、この歴史から説明できると述べました。戦後、国民の運動の盛り上がりで、まともな年金制度になりつつあったものを、1982年の土光臨調以降、中曽根行革と小泉構造改革によって、無年金者100万人、保険料が払えない人1000万人にもなるなど、制度がこわされてきたことを厳しく告発しました。そのうえで講師は、年金者組合の最低保障年金制度を紹介します。そのポイントは、@20歳以上で10年以上日本に住むすべての人が対象、Aひとり毎月8万円、B消費税は使わない、ということであり、財源は約20兆円。大企業と大金持ちに適正な課税をすることと、厚生年金と国民年金で170兆円の積立金(共済年金を加えると220兆円)を計画的に活用すれば財源は生まれると述べました。
最後に講師は、オバマが大統領になり、アメリカでさえ社会保障の立て直しを言わざるを得なくなった。日本でも総選挙で国民の声が届く政治に転換しようと呼びかけました。
主催者の社会保障の会は、6月26日に自治体キャラバン(午前9時30分蕨市役所集合)があることなど、今後の取り組みを報告しました。
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