福島原発の事態と私たちの安全な生活を考える - 北町で懇談会 かじわら市議が報告
北町住民懇談会は2日、「安全・安心な生活と原発を考える」と題して懇談会をひらき、日本共産党のかじわら秀明市議が報告しました。
いまの事態を予測・告発した日本共産党の国会質問
市議は、いま福島原発で起きていること、今後の見通しを述べながら、日本共産党が70年代から原発の危険性を一貫して指摘・告発してきたことを説明。特に、最近注目の吉井英勝衆院議員の国会質問を紹介しました。06年3月1日には、「最悪の場合は炉心溶融・水蒸気爆発・水素爆発が起こる。チェルノブイリに近いことが起こることを想定し対策をとらなければならない」と追及。政府側の広瀬保安院長は「原子炉を冷やす対策が講じられている」と、はぐらかしの答弁。同年10月27日は、内部電源が使えなくなった時の対策を質問。政府側は「そういうことが起こらないよう業者(東京電力)に、確認してくださいと言っている」と、東電まかせの姿勢をさらけ出します。さらに、昨年5月26日には、「冷却機能が失われて、炉心溶融にいたった時にどれだけの災害が発生するか、検討しておくべきだ」と追及したのに対し、「そんなことはあり得ないというところまで安全設計をしている」と強弁。「原発は安全」「地震でも津波でもこわれない」という「安全神話」に、自民党政府も民主党政府も閉じこもり、東京電力も対策を怠ってきたことを、市議は告発しました。
正直で科学的な原子力行政を
かじわら市議は、この問題についての日本共産党の提案として、@安全神話の一掃、A耐震基準等を厳しくし、稼動中原発の総点検の実施、B独立の規制機関の設置、C自然エネルギーへの転換を紹介。正直で科学的な原子力行政への転換が大事だと述べました。
戦後もたびたび大津波襲来、政府の想定外は言い訳
17人の参加者はそれぞれ3月11日の地震発生時の状況を振り返りながら感想を述べました。「その日の夜は会社から戻れなかった(帰宅難民)」「政府もようやく見直しを言い始めた」「首都圏直下型が来たときの対策は?」「地域の防災訓練が大切だ」「政府は想定外というが、奥尻島の地震(93年)でもチリ地震(60年)でも津波は20m級だった。想定外は言い訳だ」「福島第一原発の3号機はプルサーマル運転中だったが、そういうことは赤旗しか詳しく書かない」「原発は新しいと思っていたがそんなに古かったんですね(1号機は71年3月営業運転開始、2号機74年、3号機76年、4・5号機78年、6号機79年)」「規制機関をつくらないのは、原発を推進したい財界の意向だけでなく、米原潜の入港に支障が出てくるのも理由だ」「トイレの不衛生など避難所の生活は大変」など、多くの意見・感想が出ました。最後に梶原市議は、選挙後の6月議会は、蕨市の防災を改めて問う市議会にしたいと述べ、閉会しました。
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