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原発講演会に700人つどう

原発講演会に700人つどう
原発事故の実相と拡大する放射能汚染を考える

 10月30日、原発を考える講演会(講師・広瀬隆氏)が市民会館大ホールで開かれ、会場いっぱいの7百人を越える市民が参加しました。
 実行委員長の東顕氏の開会あいさつにつづき、頼高英雄市長があいさつ。原発はなくしていくべき。国と東京電力の責任を求めつつ、市民と子どもの安全を守るのが自治体の使命と肝にめいじていると述べると、大きな拍手を浴びました。さらに、静岡・浜岡原発から60qの位置にあり、市長として脱原発の運動をする湖西市の三上市長から、熱いメッセージが寄せられました。
 埼玉県内での講演は久しぶりだと切り出した講師の広瀬隆氏は、特に、メルトダウン(炉心溶融)の真相がきちんと伝えられていないこと。次の大地震を前にしてただちに全原発を止めるべきであること。子どもを中心として被爆の深刻さの3点について、プロジェクターを使って説明しました。以下、要旨を紹介します。
(1)原発事故の原因は津波とされているが、実際は地震動で原発施設の配管が壊れ冷却不能となった。地震の少ないアメリカ仕様の原発は、そもそも大地震を考慮して設計されていない。地震の影響の検証もせずに、原発の再稼動など、ありえない話。
(2)福島原発はわずか5百ガル(加速度の単位)でメルトダウンした。ここ数年の地震では千ガルから岩手宮城内陸地震(08年)で4022ガルを観測している。今すぐすべての原発を止めるべき。湖西市長は呼びかけている。「市民は政治家に、あなたはどちらの意見なのかと聞いてくれ」と。この問題に中立などない。
(3)今年4月にECRR(欧州放射線リスク委員会)が発表した、チェルノブイリ事故(86年)後の健康影響評価を紹介。原発から百キロメートル圏内では50年以内に20万人が癌を発症、うち10万人は10年以内としている。福島の子どもは疎開してほしい。
 広瀬氏は最後に、地震は待ってくれない。今すぐ原発を止めるために行動を、と呼びかけました。