党市議団が予算要望書を市長に提出
切実な市民のねがい 来年度予算に反映を
党市議団が予算要望書を市長に提出
日本共産党市議団は11月18日、頼高英雄市長に来年度(2012年度)の蕨市予算編成に対して、予算要望書を提出しました。これまでに市民から寄せられた要望などを、296項目の一般要望と、15の重点要望(別掲)にまとめたものです。
市長に対し、志村茂団長が、要望書を示しながら焦点となっている重要事項について詳しく説明しました。国が介護保険制度を来年度変えることについては、要支援者の希望を尊重するよう、市の努力を要請。財政が厳しい国保については、ぎりぎりまで税率引き上げを避ける努力を要望しました。他に、震災対策と放射能対策、特養ホームの建設、教育環境の整備や、市から、県・国に声を上げてほしい課題についても求めました。
頼高市長は、「中学校のエアコンは来年設置する」「放射能対策は厳しい基準でおこなっている」ことなどを説明しました。エアコン設置については、引き続いて行なわれた議案説明会で、中学校へのエアコンの稼動を7月1日から行なうため、補正予算に債務負担行為をもりこむと、担当部長から説明がありました。
日本共産党蕨市議団の重点要望
一、蕨駅西口再開発計画の第2・第3工区については、再開発の手法に固執せず、
見直しをはかる。
二、中央第一地区のまちづくりについては住民参加ですすめる。
三、誰もが安心して介護が受けられるよう制度の改善をはかる。
(1)介護保険改正にあたっては実態に合った介護サービスがうけられるように配慮する。「介護予防・日常生活支援総合事業」を実施する場合には、「総合事業」と「予防給付(介護保険給付)」の選択は、要支援者の希望を尊重する。
(2)保険料を引き上げない。保険料の減免制度を拡充する。
(3)低所得者に対する介護保険利用料助成制度の充実をはかる(保険料区分の第1段階から第4段階まで、全ての在宅サービスを対象にする)。
(4)広域型特別養護老人ホームの建設がされるよう努力し、市有地の有償提供などの支援を考える。
四、障がい者福祉を充実させる。
(1)障害者自立支援法のもとで負担増となっている障がい者に対して、利用料助成制度等の負担軽減策を充実する。
(2)知的障がい者のグループホーム等が市内に増えるよう努力する。
(3)夜間保護事業(ショートステイ)の充実を図る。
五、安心して子育てができるよう子育て支援を強める。
(1)保育園の待機児童が生じないよう、施設を増設し、低年齢児の受け入れを増やす。正規保育士の増員を行う。土曜日も平日と同じ時間で保育を行う。病後児保育を実施する。
(2)学校敷地内に留守家庭児童指導室を移す。塚越東地域の学童保育室は早急に対応する。保育時間を延長する。
六、国民健康保険税の引き上げは行わないよう努力する。国がすすめる国保の広域化には反対する。
七、生活保護行政、ホームレス対策を充実する。
(1)生活保護は国民の権利であることを広く市民に知らせる。
(2)無料低額宿泊所について、県と協力し、入所者の人権を守るため入居環境の改善を図る。
(3)生活保護のしおり及び申請書を窓口におき、申請しやすくする。申請前の相談および調査時に、人権に配慮する。
(4)辞退届の強要は行わない。辞退届が提出された場合は収入等の調査を十分に行う。
八、一人ひとりの子どもたちにゆきとどいた教育を行う。
(1)30人学級を早期に実施するよう国、県に要望する。市独自に来年度は小学校6年生まで35人学級を実施する。
(2)スクール支援員、特別支援教育支援員を増員する。
(3)老朽化の目立つ校舎、体育館を総点検し、計画的に改修をすすめる。特に南小学校と塚越小学校の大規模改修、各校の老朽化したトイレの改修を早急に行う。
(4)中学校の全教室にクーラー設置をすすめる。
九、中小企業支援を重視する。
(1)地元中小業者の実態調査を行う。
(2)市の発注する工事や物品購入はできる限り市内地元業者に優先発注する。
小規模修理修繕希望者登録制度を積極的に活用する。
(3)住宅改修資金助成制度(リフォーム助成)を拡充する。
(4)商店街活性化のための対策を引き続き強める。
十、震災対策を強化する。
(1)体育館の耐震化をすすめる。あわせてトイレの改修をすすめる。
(2)民間住宅の耐震化への補助を拡充する。
(3)自主防災組織への支援を強め、災害に強いコミュニティーづくりをすすめる。
(4)要援護者の避難所について配慮する。
十一、放射能対策を強める。
(1)通学路の測定など放射線測定範囲を広げ、数値の高い箇所の除染を速やかに行う。
(2)学校給食・保育園給食の放射能測定を充実する。
(3)市民に放射線測定器の貸し出しを行う。
十二、水害対策として、引き続き市内各地に必要な容量の雨水調整池を設置する。集中豪雨時の初動体制など水害時の体制を強化する。
十三、駅周辺の放置自転車対策を引き続き強める。蕨駅東口に市営の自転車駐車場の増設を行う。
十四、錦町土地区画整理事業の積極的推進をはかる。
十五、市役所の業務に必要な職員体制を確保する。非常勤職員の賃金を適正な水準に引き上げる。
※予算要望全文はホームページ「政策と見解」に公開しています。