蕨市都市計画審議会 〜 中央第一土地区画整理事業の廃止と
新しいまちづくりの地区計画を諮問通り決定
8月28日、蕨市都市計画審議会が開催されました。諮問を受けた議案3件は、蕨市都市計画中央第一土地区画整理事業と2本の都市計画道路を廃止し、同地区にまちづくりの指針となる地区計画を定めることについてです。
?高市長は挨拶の中で、これまでの経緯について説明し、慎重審議を求めるとともに、「スピード感を持って進めてほしい」との権利者の意向を紹介。蕨の玄関口となる地域であり市としても進めていきたいと語りました。これまでの経緯の概略は以下の通りです。
?平成7年に都市計画決定、9年に事業決定した総事業費が約110億円、市負担が約70億円という計画。?まちづくりの財源となっていた戸田競艇の配分金が激減するなど財政状況も大きく変わり、10年にわたり着工できず、事業見通しは立たなかった。また、地区内では建築制限のため住宅や店舗が建て替えできない等の問題が広がった。?中央第一区画整理の見直しに着手し、区画整理手法のまま規模縮小、現道重視等の手法も含め検討。区画整理ではなく地区都市計画による新しいまちづくりの方向を提案。?密集市街地対策の手法等も取り入れ、家屋建て替えの推進、防災機能の向上、商店街の活性化等を盛り込む。具体的にはまちづくり懇談会で検討を重ねた。?住民・市民へは説明会、アンケートによる意向調査、ブロック別懇談会等を重ね、住民の意向を尊重してまちづくりプランを策定。約9割の権利者の賛同を得ている。
審議の中では、反対する意見の特徴や財政上の効果、実効性等について熱心に質問が交わされました。それぞれに、従前の区画整理ですすめる意見がある一方で何もせず現状のままとの意見もあること、市負担は14億7千万円ほどになること、計画された道路となる私有地は市が買い取ることで実効性を確保すること、道路形状については地域ごとの事情に配慮し権利者等との協議で定めてきたこと等が詳しく答弁されました。
この日の都市計画審議会は、中央第一区画整理を廃止し、あたらしいまちづくりの方向を示した地区計画を定める市長の諮問通り決定。答申をしました。
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