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わらび平和の一週間。・朗読劇「サイパン・沖縄・満州〜非業の生者たちよ、語れ」・映画 「原爆の子」

『戦後70年蕨平和都市宣言30周年記念』の取り組み「平和の一週間」の一環として五日、朗読劇「サイパン・沖縄・満州〜非業の生者たちよ、語れ」、そして映画「原爆の子」が、蕨市民実行委員会主催・蕨市教育委員会後援で、蕨市民会館で行われました。

朗読劇「サイパン・沖縄・満州〜非業の生者たちよ、語れ」は俳優に加え市民も参加して演じられ、迫真の演技に会場からは大きな拍手が湧きました。

映画「原爆の子」は戦後復興の兆しの中でも、原爆の被害に苦しむ人たちの生活を描いています。二十万人以上の犠牲者を出した、その広島の子どもたちが綴った文集「原爆の子」をヒントに作られ、また、新藤兼人監督率いる独立プロ第一回制作の作品としても知られています。

昭和二十年八月六日、無警告で原爆が落とされ、広島の人々は、ピカッと光った熱線に焼かれドーンと音が響き渡り吹き飛ばされました。戦場ではなく一般市民が被害に合いました。原爆を投下したアメリカはその成功に狂喜し、乾杯の盃をかかげました。

原爆のことを広島では、ピカ・ドン、と言いました。残留放射能は地に敷かれ、ひたひたと人間の体内に忍び込んで、内蔵を食いちらすものでありましたが、当時はまだ知らされていませんでした。この映画では、こうした被爆後の広島の状況をリアルに描いています。

映画上映の運営をおこなった『カルチャーショックわらび』会長の石川清さんは、映画上映前のあいさつで「NHKアンケート実態調査で原爆の投下日を知っている人が三割、知らない人が七割でその知らない人の中には広島や長崎の人もいます。そのことも考えながらこの映画を観てほしい」と述べました。